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蛯谷 敏(えびたに・さとし)

日経ビジネス記者

蛯谷 敏

2000年日経BP入社。入社後は通信業界誌「日経コミュニケーション」の記者として通信業界を担当し、2006年から「日経ビジネス」。情報通信、ネット、金融、商社、建設、不動産、住宅、保険、政治など様々な業界を取材する傍ら、スマートフォン向けアプリ「日経ビジネス5ミニッツ」を開発。2012年9月から2014年3月まで、日経ビジネスDigital編集長として日経ビジネスのデジタル端末向けのコンテンツやサービス開発を担当。2014年4月よりロンドン支局長。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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2014年4月からロンドン支局に赴任しています。

キーパーソンに聞く

ドメドメ日立鉄道、海外比率8割を超えたワケ

2018年3月1日(木)

 「日立の海外展開のロールモデル」。今年5月に日本経済団体連合(経団連)会長に就任する日立製作所会長の中西宏明氏が、かつてこう表現したのが、同社の鉄道事業だ。

 グループ全体の売上高に占める比率こそ5%程度だが、数多ある日立のビジネスの中において、成長ぶりは際立っている。2017年3月期の売上高は前期比41%増の4979億円を達成。5年前に比べ、約3.5倍に増えた。

 特筆すべきは海外ビジネスの急拡大だ。12年3月期に28%だったの鉄道事業の海外売上比率は、17年3月期には83%を占めるまでになった。堅調さは今後も続き、18年3月期の売上高は前期比8.4%増となる5400億円を見込んでいる。

 規模拡大と海外展開の同時推進の立役者が、日立製作所執行役専務で鉄道ビジネスユニットCEO(最高経営責任者)を務めるアリステア・ドーマー氏である。14年4月に現在の部門の前身となる日立交通システム事業グローバルCEOに就任し、組織作りからM&A(合併・買収)まで、日立鉄道の海外展開を指揮してきた。

 グローバルCEO就任から間もなく丸4年が経つドーマー氏。「組織改革に手応えを感じている」と語る一方、鉄道事業を取り巻く環境も大きく変化している。昨年9月には、競合する鉄道世界大手の独シーメンスと仏アルストムが鉄道事業の統合を発表したほか、19年3月には、本社機能を置く英国がEU(欧州連合)との離脱交渉期限を迎える。日立のグローバル事業のお手本は、どう対応していくのか。ドーマー氏に聞いた。

(聞き手は蛯谷 敏)

2017年10月には英国で日立が納入した高速車両が営業運転を開始した

2014年4月に、鉄道事業のグローバルCEO(当時の肩書は交通システム事業グローバルCEO)就任から丸4年が経ちます。トップとして指揮してきたグローバル化の手応えはどうですか?

ドーマー:手応えを感じています。グローバル化は着実に進んでいますし、その結果は数字が示していると思います。(グローバルCEOに就任した)4年前の2014年3月期は、鉄道事業の売上高は1682億円。海外売上高比率は35%でした。それが、17年3月期には売上高で4979億円、海外比率は83%になりました。今期も、売上高は5400億円を見込んでいます。「日立の鉄道事業はドメスティック」というイメージは、ほぼ払拭できたと自負しています。

アリステア・ドーマー(Alistair Dormer)氏
日立製作所執行役専務、鉄道ビジネスユニットCEO(最高経営責任者)。1963年8月生まれ。英国グロスターシャー州出身。英ブリティッシュ・エアロスペース、仏アルストムなどを経て、2003年に日立ヨーロッパ入社。鉄道部門の事業開発責任者として、英国鉄道の受注獲得プロジェクトを指揮してきた。09年、日立レールヨーロッパ社長に就任。12年に会長兼CEO、14年に日立の鉄道事業のグローバルCEOに就任。16年4月から現職。(写真:永川智子、以下同)

この4年で海外事業が急拡大した要因は何ですか?

ドーマー:第一に、M&A(合併・買収)によって多国展開と規模拡大を同時に推進できたことだと思います。イタリアのアンサルド・ブレダ(日立レールイタリアに社名変更)などを買収したことにより、顧客基盤を一気に拡大できました。

 買収した他社の顧客には、日立がそれまでリーチできていなかったものも含まれており、結果的に事業の地域的な広がりにも貢献しています。事業展開地域は現在27カ国以上。地域別売上高比率も、17年3月期には英国が26%、日本が17%、アジア太平洋地域が10%程度となっています。日本での売り上げが大半を占めていたかつての時代とは、様変わりしています。

 規模拡大についても、単純に工場の数や拠点の数を増やすだけでなく、顧客に必要なソリューションをニーズに応じて提供できる体制を構築できました。ご存知の通り、通信技術の進化によって現在の鉄道システムは複雑化しており、案件獲得には、車両の開発といったハード面だけでなく、信号システムや運用といったソフト面と組み合わせた総合的な提案が必須になっています。そうした総合力をグローバル競争の中で発揮できる力がついてきたことも大きいと思います。

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