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吉川 忠行(よしかわ・ただゆき)

航空経済紙「Aviation Wire」編集長

吉川 忠行

1972年東京生まれ。音楽制作ソフトの輸入代理店に7年間勤務後、2002年法政大学人間環境学部に編入学。都市計画や地域経済を学び、2004年同大学卒。同年ライブドア入社。同業初の独自取材部門「ニュースセンター」立ち上げに参画。経済・政治・社会分野を取材し、ライブドア事件も内側から報じる。退職後は仏AFP通信社等で取材を続け、2012年2月航空経済紙「Aviation Wire」創刊。
テクノロジーが前面に出がちな航空産業も人が支えていることを伝えたいと考え、取材を続けている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

最近のトピックス

 先日、取材の合間に新千歳空港へ立ち寄りました。普段は空港に降り立って早々に取材を始め、足早に東京へ戻ることばかりなのですが、この日は少々時間があったのでレストラン街で食事することに。ジンギスカンを食べたのですが、少々濃いめの味付けが徐々にやみつきになる旨さ。やはり旅は旨い料理とセットでないと盛り上がりません。
 東京へ早く帰ることしか考えていなかった最近の自分。おいしいジンギスカンが、旅のあるべきを思い出させてくれました。

吉川忠行の天空万華鏡

JAL、マイルで始めた”リアル桃鉄”

2017年1月19日(木)

 新年が始まり、マイルを貯める人にとっては、1年間の搭乗実績を積むスタートが切られた。全日本空輸(ANA)や日本航空(JAL)も、マイルそのものは搭乗日から一定の有効期限が設けられており、年を越したからといって、必ずしも失効するわけではない。

 しかし、マイルを貯める上で重要なのが、マイレージサービスの会員資格だ。大別すると3段階あり、ランクに応じてボーナスでもらえるマイルの積算率が異なる。この会員資格は毎年1月から12月までの搭乗実績で決まる。マイルと異なり、年が変わればリセットされてしまう。

 ボーナスマイルの積算率は、例えばANAで2段階目の会員資格「プラチナ」を取得して2年以上継続していると、フライトで付与されるマイルに加え、同数のマイルが貯まる。最上位「ダイヤモンド」を2年以上維持していれば、1.25倍のボーナスマイルが付与される。

 ANAの羽田〜大阪(伊丹)間を割引運賃「特割」や株主優待割引で搭乗した場合、フライトのマイルは210マイル。これに前述の例で付与されるボーナスマイルは、プラチナが210マイル、ダイヤモンドが262マイル。フライトマイルとボーナスを合算すると、プラチナが420マイル、ダイヤモンドが472マイルが貯まる。

 1回のフライトであればわずかな差だが、多頻度利用する人にとっては、この差が徐々に効いてくる。両社とも会員資格を取得すると、ラウンジや優先搭乗、特典航空券の優先申し込みなど、さまざまなサービスが利用できる。このうちの一つがボーナスマイルの積算率優遇であり、最上位になればマイルの有効期限が事実上、無期限になるのだ。

 これらのサービスは、出張で空の便を多用するビジネスパーソンには恩恵がある。

 しかし、旅行や帰省で年に数回しか使わない人にとっては無縁の話。私自身、航空分野を取材するようになるまで、自分には縁遠い存在だと思っていた。友人からマイルを特典航空券に交換したと聞いても、ピンとこなかったのが正直なところだ。

 ただ、マイルによる人気サービスの一つが特典航空券であることは間違いない。実際、私もJALの国際線ファーストクラスを特典航空券で利用した(詳細は「特典航空券でファーストクラスに乗ってきた」「この夏は特典航空券でファーストクラスに」。ただし、欧州は片道8万マイルを要するので年に何回も使えるものではない。しかも空席がある日を選んでの利用になる。

 特典航空券を利用する多くの人にとって、まずは行きたい目的地がある。例えば出張で貯めたマイルを使い、ハワイや沖縄といったリゾート地へ出掛けるといったものだ。

JALがマイルを活用したユニークなサービスに乗り出した(撮影:吉川忠行)

 これに対してJALは、まったく逆のアプローチのサービス「どこかにマイル」を2016年12月から始めた。羽田発着の国内線が対象で、行き先はシステムにおまかせ。必要マイルは往復6000マイルで、特典航空券の引き替えで通常必要となるマイルの半分以下に抑えた。

JALが2016年12月から始めた「どこかにマイル」サービス

 なぜJALは、行き先が「おまかせ」となる特典航空券を作ったのだろうか。

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