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田村 賢司(たむら・けんじ)

日経ビジネス主任編集委員

田村 賢司

1981年大学卒業後、全国紙を経て88年に日経マグロウヒル(現・日経BP)入社。日経レストラン、日経ビジネス、日経ベンチャー、日経ネットトレーディングなどの編集部を経て2002年から日経ビジネス編集委員。税・財政、年金、企業財務、企業会計、マクロ経済などが専門分野。

◇主な著書
マネー動乱』(日本経済新聞出版) 2008
あなたは会社から求められていますか?―抜け殻社員』(日本経済新聞出版社(共著)) 2009
経済ニュースの「なぜ?」を読み解く11の転換点』(日経BP社) 2017

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

キーパーソンに聞く

独ケルヒャー「中小企業のグローバル化」に成功

2017年11月8日(水)

 独アルフレッド・ケルヒャーは、ビルの高圧洗浄機や家庭用掃除機などで世界に顧客を持つニッチ市場のグローバル企業として知られる。中小企業時代から世界に進出し、成長してきた。現地のニーズを徹底してくみ取った製品開発と、修理などに即座に対応する体制作りでグローバル化を成功させた。日本法人本社の移転を機に来日した会長兼CEO(最高経営責任者)のハルトムート・イエナー氏に、中小企業時代からのグローバル化戦略を聞いた。

ハルトムート・イエナー会長兼CEO
1965年生まれ。1991年、独アルフレッド・ケルヒャー入社。2001年同社会長兼CEOに就任。2008年9月、ケルヒャージャパン会長を兼任。(写真:的野 弘路)

今年9月、日本法人の本社を仙台市から横浜市に移転しました。改めて日本市場での拡大を図るのが狙いだそうですね。

イエナー:日本は高齢化や人口減で国内市場が縮小すると言われていますが、我々はむしろチャンスが広がっていると見ています。

 ケルヒャーは世界65カ国に進出し、100社の現地法人を持っていますが、それぞれの市場で求められるものを開発してきました。日本向けには、機械に静かさを重視する市場の特徴に合わせて静音性の高い清掃機などを作っています。今後も高齢者向けに、軽くて操作用のボタンが分かり易く、ライトが付いた明るい清掃機を開発するなど、さらにニーズに入り込んだものを作ろうと思っています。

サプライチェーンを徹底して作ってきた

BtoCでの清掃機は、成熟市場でもあります。限界は感じませんか。

イエナー:人のいるところには必ずホコリが生まれます。掃除の必要性がなくなることはありません。

 それに、例えば世帯当たりの人員数が減れば、より効率的に掃除をする必要が出てきます。どの部屋を掃除したのか、どこまで掃除したのかといったことは人間の目では分かりにくいものです。そういったことも計測しながら掃除が出来る機器も必要になるでしょう。業務用の床洗浄機では機器にセンサーを取り付け、それで感知した床の状況に応じて機器先端のパット(ブラシ部分)を交換できるといった機能を加えることを考えています。

 高齢化にしても先ほどお話ししたようなものだけではなく、老人ホームなど介護施設はさらに増えるでしょう。病院を含めて、高齢化市場はまだ広がります。そういった形で市場に限界というものはないのです。

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