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磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

磯山 友幸

ジャーナリスト。経済政策を中心に政・財・官を幅広く取材中。1962年東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。日本経済新聞で証券部記者、同部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め、2011年3月末で退社、独立。早稲田大学大学院非常勤講師、上智大学非常勤講師。静岡県アドバイザーも務める。著書に『国際会計基準戦争完結編』『ブランド王国スイスの秘密』(いずれも日経BP社)など。共著に『オリンパス症候群』(平凡社)、『株主の反乱』(日本経済新聞社)。

◇主な著書
国際会計基準戦争完結編』(日経BP) 2010
ブランド王国スイスの秘密』(日経BP) 2006

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

働き方の未来

日本型「正社員」改革こそが本丸だ

2017年4月21日(金)

新入社員が直面する社会の壁とは(写真:TADAO KIMURA/アフロ)

「新卒一括採用」のデメリット

 この4月に大学を出て企業で働き始めた若者の中で、思い描いていた会社人生と現実とのギャップに動揺している人が少なからずいるに違いない。とくに大企業の場合、入社式を終えるまで配属先が分からず、具体的にどんな仕事をするのか、まったく知らされていないケースがほとんどだ。

 「営業を希望していたのに経理に配属された」「東京で働けると思っていたら、いきなり地方支店に行けと言われた」「まったく別の職種の子会社に回された」

 そんな不満の声が聞こえる。

 仕事の中味を明示せずに採用することができるのは、「新卒一括採用」の「正社員」だからだ。企業に採用された以上、あとは企業の裁量次第。どんな仕事に就かせようと、どこで働かせようと、本人の希望は二の次にされる。要は特定の職種に就く「就職」ではなく、その企業に入る「就社」であったことを、入社から数週間の間に思い知らされる。

 欧米企業での就職はこれとまったく異なる。特定の職務やポストを明示して、「適材」を募る。日本でも外資系企業などはこうしたスタイルの採用を行っており、ホームページなどをみれば、現在いくつのポストを募集しているかが示されていたりする。

 こうした欧米企業型の採用形態は「ジョブ型」、日本企業のような一括採用は「メンバーシップ型」などと呼ばれる。世界全体をみると、日本のような採用形態はまれ。日本企業の「正社員」採用は、きわめて日本型ということができる。

 政府の「働き方改革実現会議」が3月28日にまとめた「働き方改革実行計画」は、まっ先に「同一労働同一賃金」を掲げ、有期の契約社員やパートタイマーなどの非正規社員と、正社員の待遇格差の解消を目指すとしている。さらに、長時間労働の是正も重視し、罰則付き時間外労働の上限規制の導入なども盛り込んだ。改革が掛け声倒れにならないよう、今後の法改正など「工程表」も作っている。

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