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磯山 友幸(いそやま・ともゆき)

経済ジャーナリスト

磯山 友幸

ジャーナリスト。経済政策を中心に政・財・官を幅広く取材中。1962年東京生まれ。早稲田大学政治経済学部卒業。日本経済新聞で証券部記者、同部次長、チューリヒ支局長、フランクフルト支局長、「日経ビジネス」副編集長・編集委員などを務め、2011年3月末で退社、独立。早稲田大学大学院非常勤講師、上智大学非常勤講師。静岡県アドバイザーも務める。著書に『国際会計基準戦争完結編』『ブランド王国スイスの秘密』(いずれも日経BP社)など。共著に『オリンパス症候群』(平凡社)、『株主の反乱』(日本経済新聞社)。

◇主な著書
国際会計基準戦争完結編』(日経BP) 2010
ブランド王国スイスの秘密』(日経BP) 2006

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

働き方の未来

一律残業禁止に潜む「危険」

2017年5月19日(金)

長時間残業が常態化している企業は、批判の対象になる(写真:TongRo/アフロ)

残業時間が企業を選ぶ「尺度」に

 厚生労働省が大企業に対して従業員の残業時間の公表を義務付ける方針を固めたという。日本経済新聞が報じた。2020年をメドに、月平均の残業時間を年1回開示するよう求められ、従わない場合、罰則も設けるとしている。同省の労働政策審議会で具体的な制度を詰める。残業時間の実態を公表することで、「世の中の目」を企業が意識せざるを得なくなり、長時間労働の是正に結び付く、という考え方だ。長時間残業が常態化している企業が「見える化」されることで、働き手が就職先として企業を選ぶ場合のひとつの尺度になっていく可能性もある。

 安倍晋三内閣が「働き方改革」を掲げて以降、長時間労働の是正が1つの柱になり、残業削減の大号令がかかっている。電通の女性新入社員が過労自殺した問題に世の中の関心が集まり、厚生労働省も強制捜査を行うなど、これまでにない厳しい姿勢で違法残業の摘発に臨んでいる。

 3月末には政府の働き方改革実現会議(議長・安倍首相)が「働き方改革実行計画」を決定。労使で合意した場合の残業時間の上限を「年間720時間」と定める案を決めた。また、特に忙しい月は特例として「100時間未満」までの残業を容認することとなった。経団連は当初、働き手の自由度が狭まるとして上限規制に抵抗したが、安倍首相が「裁定」する形で、上限設定を決めた。

 「働き方改革実行計画の決定は、日本の働き方を変える改革にとって、歴史的な一歩であると思います。戦後日本の労働法制史上の大改革であるとの評価もありました」

 安倍首相は実行計画の取りまとめを受けて、こう自画自賛している。

 「長時間労働は悪だ」という風潮が強まり、企業などの間では残業時間を規制する動きが広がっている。

 日本KFCホールディングスは4月から、本社と支社に勤務する社員を対象に午後8時以降の残業を原則禁止した。また、フレックス勤務制度を導入し、その制度のなかで勤務可能な時間帯を午前8時から午後8時までとし、残業もこの枠内とした。

 また、川崎市は5月11日から、市職員の午後8時以降の残業を原則として禁止した。従来は「ノー残業デー」を週2日設けてきたが、なかなか守られなかったため、「禁止」とすることで徹底を図る、という。東京都も小池百合子知事の指示で、昨年秋から午後8時以降の残業を原則禁止している。

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