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宮腰 由希子(みやごし・ゆきこ)

ロシア語通訳/NGO「ダール・アズィーザ」事務局長

宮腰 由希子

1983年青森県弘前市生まれ。2000年チェルノブイリ渡航。2002年~08年、モスクワ国立大学留学。卒業資格「国際関係専門士」。2008~10年パリ在住。10年9月より大阪大学大学院国際政策研究科博士後期課程在学。2011年10月、キルギス大統領選挙OSCE/ODIHR国際選挙監視団要員として日本政府より派遣される。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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 なぜだかもう覚えていないけれど、子どもの頃からチェルノブイリの被災地で医療支援することを夢見ていました。17歳の時に念願かなって現地を訪問して、問題は医療ではなく、政治や社会そのものにあるのだと思うようになりました。そして、どこまでも続く地平線や現地の素敵な人々に魅了され、高校を卒業してすぐモスクワへ留学しました。

 学生時代からずっとチェチェン戦争被災者支援をしていましたが、東日本大震災を機に日本で生活するようになりました。震災後は特に南相馬を中心にイベントや国際交流などの企画をしてきました。そして、昨年は原発から20.5キロのところで半年間生活し、福島に寄り添い、どうしたら復興できるのか考えました。

 私は今、ウクライナに来てチェルノブイリ原発事故について勉強しています。チェルノブイリがきっかけとなり身につけたロシア語を使って、チェルノブイリの経験を日本に役立てたいです。原発事故を克服するためにウクライナではどんな取り組みをしているのか、どんなふうに未来を描いて生きているのかをお伝えしていきたいです。

 最後に、キエフでは6月1日から年末にかけて国立チェルノブイリ博物館で福島展を開催することになりました。福島展日本人コーディネーターとして、ぜひ福島の現状と故郷への思いをウクライナの人々に伝え、共有していきたいと思います。これまで「世界に見る幸福のかたち」「南相馬から世界を考える」をこれまで連載していました。最初の記事の「誘拐婚」ではいろいろ読者の皆様から幸せのかたちについてコメントを頂きましたが、私も昨年末チェルノブイリが縁で結婚しました!

ウクライナからの声

未承認国家で考えたウクライナ問題

2014年5月7日(水)

沿ドニエストル共和国最高会議議事堂前に建つレーニン像(ティラスポリ市)

 3月に住民投票が行われ、ウクライナから分離独立し、ロシアに編入されることとなったクリミア共和国。そんなクリミアの後に続けと、ロシア系住民の多いウクライナ東部でも分離独立を目指す一部の住民たちがウクライナ暫定政権に抵抗している。

 そもそもウクライナには、東部に限らずロシア人の血を受け継いでいる住民も多く、ウクライナ人とロシア人のカップルもたくさんいる。ロシア語しか話せないウクライナ人も多く、厳密にロシア系住民とウクライナ系住民を二分化することは難しい。

 確かに、旧ソ連から離脱したウクライナが独立国家としてロシアの影響力を削ぎたい気持ちは分かる。しかし、一方で、ウクライナ・ナショナリズムの高揚は、これまで仲よく平和に暮らしてきた人々を民族性で分断し、殺し合いに発展させる怖さも持っている。

 実際にそのような失敗を犯したのが、ウクライナの隣国モルドバだった。モルドバには、未承認国家の沿ドニエストル共和国と、分離独立できずにモルドバから自治権を認められたガガウズ自治区がある。

沿ドニエストル共和国内のティラスポリ駅にて。モルドバ本国へ行く列車。鉄道の場合は出国審査はなく、入国カードを返しただけだった

未承認国家、沿ドニエストル共和国へ

モルドバの地図。モルドバはルーマニアとウクライナの間にある国。白抜きされている部分はそのモルドバ内にあるガガウズ自治区(ガガウズ自治区首都コムラトのバスターミナル内にて)

 昨年6月、私はモルドバにいた。南部にあるトルコ系のガガウズ人が多いガガウズ自治区を訪問したが、目に留まる看板がモルドバ語からロシア語に変わったことで自治区内にいることが分かった。時々、ガガウズ語の表示を見かけることもあったが、ほとんどロシア語が使用されている。住民に話しかけると、モルドバやEUではなく、貧しい生活を救ってくれる頼みの綱はロシアしかないかのような話しぶりだった。

 街ではガガウズの住民が、ちょうど6月12日の「ロシアの日」を祝う準備をしていた。ロシアの日とは、旧ソ連からのロシアの独立記念日で、一体ロシアが誰に支配されていたことがあるのだ? とロシア人さえも笑いの種にする日だ。そして、偶然にも私の誕生日と一緒だ。

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グローバル市場でいい仕事をしたければ、まず「世界に通用する見識」を磨くことだ。

中谷 巌 「不識塾」塾長、一橋大学名誉教授