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小平 和良(こだいら・かずよし)

日経ビジネス上海支局長

小平 和良

1997年早稲田大学第一文学部卒業。化学メーカー、通信社での勤務を経て2000年に日経BP社入社。日経ビジネス編集部にて自動車業界や金融業界を担当。2006年に日本経済新聞社消費産業部に出向し、百貨店やスーパーなどを取材。2009年に日経BP社に復帰し、2012年から副編集長、2014年4月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

二十七億の瞳 ~巨大国家・中国の今

「監視社会」として先進国の先を行く中国

2017年10月17日(火)

 頻発するテロ事件や犯罪、災害、事故などを未然に防いだり、被害を小さくしたりするために、ITなどの技術を使って都市の安全性や効率性を高める動きが世界で広がっている。こうしたパブリックセーフティー(公共安全)の向上を一気に推し進めようしている国の一つが中国だ。

 北京や上海といった大都市は、地方からの人口流入で渋滞や大気汚染などが慢性化し、都市機能は限界に近づいている。中国政府は内陸部の小都市などの発展を促して大都市の問題解決を図るとともに、農村と都市の住民の間にある格差を解消しようとしている。テクノロジーを活用した公共安全の向上は、大都市の問題解決と小都市のレベルアップの双方に役立つ。さらに、インフラへの投資によって経済の活性化につなげる狙いだ。

 広東省深圳市や江蘇省南京市、山東省済南市などでは、顔認証技術を使い、信号を無視して交差点を渡る歩行者を撮影し、大型のディスプレーに映し出す仕組みが登場した。中国政府は公共安全の技術を使って、国民のマナー向上にまでつなげようと考えているようだ。ここまで来ると監視社会を感じさせるが、こうしたことができるのは社会主義国の中国だからこそだろうか。

広東省深圳市にある信号無視をした人を映し出す監視装置(写真:Imaginechina/アフロ)

 中国の信号無視対策はやりすぎだとしても、テロなどの脅威が以前にも増して高まっている以上、より安全な都市を作りたいという要望が高まるのは自然な流れで、日本を含む民主主義国であっても同様だろう。もしかすると中国の対策が世界に先行している可能性すらある。

 公共安全をテクノロジーで強化する流れの中で、中国の通信機器大手、華為技術(ファーウェイ)もここ数年、公共安全分野に力を入れている。すでに世界約80カ国、約200都市の公共安全プロジェクトに関わっているという。公共安全分野で有名な日本の大企業の幹部は「最近はファーウェイが各国の警察組織などに攻勢をかけている」と警戒する。

 中国企業のファーウェイは公共安全とプライバシーの問題についてどう考えているのか。現在、同社のグローバルチーフパブリックセーフティーエキスパートを務めるホンエン・コー(Hong-Eng Koh)氏に話を聞く機会があった。

 同氏はシンガポール出身。シンガポール警察で捜査や防犯、地域警察、トレーニング、コンピュータシステムなどの各部門を経験した元警察官だ。シンガポール警察を退職後は米オラクルで15年以上働いた。以下はコー氏とのやりとりだ。

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