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中能 泉(なかの・いずみ)

フリー編集者・ライター

中能 泉

出版社勤務を経て、フリーの編集者及びライターに。女性の健康・美容を主なフィールドとするが、男女問わず健康・医療・美容全般が得意分野。『日経ヘルス』を中心に、『日経ヘルス プルミエ』や『日経ヘルスforMEN』の立ち上げに参加し、エディトリアル・ディレクターを務める。その他の雑誌や書籍の企画・編集も多数。WEBマガジン「なかよく通信 」では女性のための耳よりな健康・美容情報をゆるりと発信中。2009年、株式会社なかよくオフィスを設立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

急発進した夢の治療~再生医療の「いまココ!」

がん化しない・拒絶しない! 進化するiPS細胞

2017年7月7日(金)

iPS細胞の発見から今年で10年。その間、iPS細胞を実際の医療に使うための研究はどんどん進んでいますが、実はiPS細胞自体も進化を遂げているのをご存じですか? 今回は、京都大学iPS細胞研究所(CiRA/サイラ)の戸口田淳也(とぐちだ・じゅんや)副所長にお話を伺い、そもそもiPS細胞って何?という素朴な疑問から、進化するiPS細胞の「いまココ!」をお伝えします。

(イラスト/アイハラチグサ)

 「iPS細胞って何?」と子どもに聞かれたら何と答えますか? 「どんな細胞にもなれる細胞」という以外に言葉が出てこないという人は多いのではないでしょうか。iPS細胞について私たちは、知っているようで知らないことだらけ。そこでCiRAの戸口田副所長に聞いてみました。

 そもそもiPS細胞って何なのでしょう?

 「ひと言でいうと、体の細胞を取り出して、人為的操作を加えることで万能細胞の能力を与えたもの」と戸口田副所長は説明します。どんな細胞にもなれる万能細胞は「多能性幹細胞」と呼ばれます。iPS細胞は、その多能性幹細胞を人工的につくりだしたものということなのですね。iPS細胞の日本名は「人工多能性幹細胞」。英語表記では「Induced Pluripotent Stem Cell」。それを略してiPS細胞と名づけたのは、いわずと知れたiPS細胞の生みの親、CiRAの山中伸弥所長です。

ES細胞とiPS細胞はそっくりだけど…

 それ以前にも同じように人工的につくり出した「多能性幹細胞」として注目されていた細胞があります。それが、ES細胞。「Embryonic Stem Cell(胚性幹細胞)」の略でES細胞と呼ばれています。どちらも「どんな細胞にもなれる万能細胞」ですが、ES細胞は受精卵から少し進化した胚(胚盤胞)から一部の細胞を取り出してつくり、iPS細胞は体細胞に特定の遺伝子を入れてつくる――。つまり、つくり方が異なります。ES細胞もすごい発見ですが、iPS細胞が画期的なのは、体細胞から万能細胞がつくれたという点だといいます。

 「万能細胞は受精卵のように何にでもなれる細胞で、無限に増えることができるけど、一度、分化した細胞というのは後戻りできない。なぜかというと他の細胞になる遺伝子にロックがかかってしまうためで、目の細胞は、皮膚や骨の細胞にはなれないわけです。そのロックを外せば分化した細胞を万能細胞に戻すことができる。それを4つの遺伝子がしてくれたのです」と戸口田副所長はいいます。4つの遺伝子で「細胞が初期化される」といわれるのはそういう理由からなのですね。

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松﨑 曉 良品計画社長