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中能 泉(なかの・いずみ)

フリー編集者・ライター

中能 泉

出版社勤務を経て、フリーの編集者及びライターに。女性の健康・美容を主なフィールドとするが、男女問わず健康・医療・美容全般が得意分野。『日経ヘルス』を中心に、『日経ヘルス プルミエ』や『日経ヘルスforMEN』の立ち上げに参加し、エディトリアル・ディレクターを務める。その他の雑誌や書籍の企画・編集も多数。WEBマガジン「なかよく通信 」では女性のための耳よりな健康・美容情報をゆるりと発信中。2009年、株式会社なかよくオフィスを設立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

急発進した夢の治療~再生医療の「いまココ!」

iPS細胞使う低コストの心臓移植、年内実現へ

2017年4月28日(金)

つい先日、他人由来のiPS細胞を使った網膜移植手術が話題になったばかりですが、同じように他人由来のiPS細胞を用いた心臓移植が年内、もしくは来年にも行われようとしています。研究を進めている大阪大学医学部の澤芳樹教授に詳しく話を聞きました。なるべく分かりやすく!をモットーに、再生医療の“いまココ”をお伝えします。

毎回、冒頭で、京都大学iPS細胞研究所制作の「幹細胞かるた」をご紹介。 最後で解説しています。

他人の細胞でつくるiPS細胞でコスト削減

 「他人由来のiPS細胞を使った、世界初の網膜移植手術が実施された」のは3月28日のこと。他人の細胞からつくったiPS細胞で網膜細胞シートを作製して、「滲出(しんしゅつ)型加齢黄斑変性()」という重い目の病気の患者に移植する手術を理化学研究所などのチームが行ったと報道されました。「あれ? iPS細胞で網膜移植って世界初?」「前にもニュースで見たような気が…」と思った人もいるのではないでしょうか。実際に、iPS細胞から作製された網膜細胞シートを同じ病気の患者に移植する手術は、同じ理化学研究所のチームによって2014年9月に行われ、「世界初の快挙!」として話題になりました。

注釈

*滲出型加齢黄斑変性:加齢黄斑変性は、目の網膜の中心にある黄斑という部分に障害が生じ、視野がゆがみ、視力が低下する病気で「滲出型」と「萎縮型」の2つの種類がある。日本では失明原因の第4位。

 前回と今回の手術の違いは、「iPS細胞」が誰の細胞でつくられたのか──という点です。前回は患者自身の細胞でしたが、今回は他人の細胞からつくられたiPS細胞が使われたのです。他人由来のiPS細胞からつくった細胞を患者に移植したのは、世界初のこと。でも、他人の細胞より患者自身の細胞を用いた方が、拒絶反応がなく安全なはず。なのに、なぜ他人由来のiPS細胞を使う必要があるのでしょうか。

 その理由は、時間とコストがかかりすぎることにあります。患者自身のiPS細胞からつくった網膜細胞を移植するには、患者から細胞を採取する→iPS細胞をつくる→網膜細胞をつくる→移植手術をする、という行程が必要で、1件につき、1年近い時間と1億円ものコストがかかるといいます。これでは現実的な治療法とはいえません。

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