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中能 泉(なかの・いずみ)

フリー編集者・ライター

中能 泉

出版社勤務を経て、フリーの編集者及びライターに。女性の健康・美容を主なフィールドとするが、男女問わず健康・医療・美容全般が得意分野。『日経ヘルス』を中心に、『日経ヘルス プルミエ』や『日経ヘルスforMEN』の立ち上げに参加し、エディトリアル・ディレクターを務める。その他の雑誌や書籍の企画・編集も多数。WEBマガジン「なかよく通信 」では女性のための耳よりな健康・美容情報をゆるりと発信中。2009年、株式会社なかよくオフィスを設立。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

急発進した夢の治療~再生医療の「いまココ!」

iPS細胞の発見から10年! 難病薬の発見も進展

2017年6月8日(木)

世紀の大発見!と言われたiPS細胞の発見から今年で10年。その節目の年に、京都大学iPS細胞研究所(CiRA:サイラ)に、新しく第3研究棟が完成しました。普段なかなか見ることのできないCiRAの内部がいったいどうなっているのか、今、CiRAでは何が行われているのか。今回はちょっとワクワクしながら訪れたCiRA研究棟の「いまココ」リポートをお届けします。

 もうそんなに経つの?─ヒトのiPS細胞の発見から今年で10年と聞いて、そう思った人は多いはず。山中伸弥教授がノーベル賞を受賞したのが5年後の2012年で、あのときの盛り上がりがあまりにも強烈で、つい最近のように感じてしまうのかもしれません。とは言え、再生医療の現場を取材して感じるのは、たった5年で? たった10年で? という驚き。iPS細胞を取り巻く環境や再生医療の現場では、さまざまなことが想像以上の早さで進んでいます。

わずか7年で、十数人から600人態勢へ

竣工式で、第3研究棟を前に挨拶に立つ山中教授。

 京都大学の敷地内に、iPS細胞専用の研究施設(現・CiRA)がオープンしたのは、2010年。マウスに続き、ヒトのiPS細胞の作製に成功したことが発表された、わずか3年後のことです。その5年後に第2研究棟が、そして、7年後の今年(2017年)に第3研究所が完成。開設当初はわずか十数人だった研究員も、今では600人以上に増え、多くの人がiPS細胞の研究に携わっています。

 CiRAを率いる山中教授は、「多くの方々の支援でここまで来ることができました。本当に素晴らしい施設ができたと思います。ですが、私たちは長い道のりのまだ半分にもたどり着いていない。ここからさらに多くの研究を進めていき、また企業とも積極的に連携して広げていきたい」と語ります。

iPS細胞をつくり出す、最新の細胞調整室

 新しくできた第3研究棟は、地下2階、地上5階建て、延べ床面積7673平方メートルの大きな研究棟で、本館と呼ばれる第1研究棟の東側に位置し、渡り廊下でつながっています。木目調で落ち着いたムードのエントランスを抜けると、1階と2階はFiT(フィット)と呼ばれる細胞調整施設で、3~5階はオープンラボスタイルの研究スペースが広がり、培養室も設置されているといいます。

第3研究棟では細胞調整施設のFiT2が充実

 最大の特徴は、細胞調整施設のFiT2が充実しているということ。iPS細胞をつくるための細胞調整室が8つもあり、本館のFiT1に比べてはるかに広大で、より多くのiPS細胞を作製できるといいます。また、つくった細胞の安全性や有効性を確認するために行う、汚染検査や遺伝子解析などの検査を行う設備も充実しています。

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