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広岡 延隆(ひろおか・のぶたか)

日経ビジネス記者

広岡 延隆

2000年IT企業に入社。2002年日経BPに入社。日経コンピュータ編集部、日本経済新聞産業部出向を経て2010年4月から日経ビジネス編集部。現在は自動車など製造業を担当。過去にIT、電機、音楽・ゲーム、自動車、製薬産業などを担当。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

謝罪の流儀 2017

記者がダメ出し!2017謝罪会見

2017年12月18日(月)

 「ご迷惑をおかけしましたことを、お詫びいたします。誠に申し訳ございませんでした」。2017年も、神妙な顔つきで頭を下げ、カメラのストロボの光を一斉に浴びる「謝罪会見」の様子がたびたびテレビに映し出された。ゴシップニュースの渦中にある国会議員や有名人だけではなく、不祥事を起こした企業経営者もそこに入る。特に9月末以降は、日本を代表する製造業で品質を巡る不祥事が相次いだ。

 不祥事の内容も異なれば、メディア対応も企業のカラーが出るというもの。今年開かれた謝罪記者会見のうち、日産自動車、神戸製鋼所、東レ、タカタの4社の会見を見ていく。

謝罪というより「釈明」会見の日産・西川社長

 10月2日月曜日、午後5時50分。週明けの1日が終わり、ほっとした様子で家路につくビジネスパーソンたち。その人波に逆らうように、記者は横浜・みなとみらいにある日産自動車のグローバル本社に向かった。西川広人社長兼CEO(最高経営責任者)が記者会見を開くからだ。前週の金曜夜、広報責任者らが国土交通省で記者会見を開き、無資格者による完成車検査があったことを公表していた。

 午後6時ちょうど、西川社長が本社内の記者会見場に入ってきた。机上のマイクを手にすると、立ち止まるやいなや話し始める。

無資格者による完成検査の発覚を受けて10月2日、横浜本社での記者会見に臨む日産自動車の西川広人社長兼CEO(最高経営責任者)

 「突然のお呼び立てで起こしいただき、ありがとうございます。金曜に続いてまた起こしいただき、大変ご面倒をおかけしております。まずは皆様、皆様の背後におられるお客様、日産をサポートいただいている皆様、日産を信頼していただいている皆様に、日産を代表して心からお詫びを申し上げたい。えー、こう思います」

 日本の謝罪会見は、深々と頭を下げることで始まるのが一般的。会見はメディアを通じて企業の考えを世の中に伝える場であり、しおらしく頭を下げるのも、その映像や写真をメディアに撮らせることで、謝罪の意思を世に知らしめる側面がある。そのような一般的な謝罪会見を予想していた記者らは面食らった。

 西川社長は続ける。

 「私の今回の件の認識を申し上げますと、完成検査というのは国から、お国から承認を受けて、我々が『こういう形で完成検査をいたします』と承認をいただいて、委託いただいて進めているプロセスなんですね。従って、今回、起こったことというのはですね、品質検査がちゃんと行われているかどうかということ以前に、あってはならないことなんですね」

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