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村沢 義久(むらさわ・よしひさ)

合同会社Xパワー代表、環境経営コンサルタント。

村沢 義久

1974年東京大学大学院工学系研究科修了。1979年米スタンフォード大学経営大学院修了、MBA取得。米コンサルティング会社ベイン・アンド・カンパニー、ブーズ・アレン・アンド・ハミルトン(日本代表)を経て、1995~2000年にゴールドマン・サックス証券(バイス・プレジデント)。その後、モニター・カンパニー日本代表、コラボ・テクノロジー取締役などを経て、2005年から東京大学サステイナビリティ学連携研究機構特任教授として、サステイナビリティ(持続可能性)研究グループに所属し、地球温暖化対策を担当した。2016年4月から現職。

◇主な著書
電気自動車「燃やさない文明」への大転換』(ちくまプリマ―新書) 2010
日本経済の勝ち方 太陽エネルギー革命』(文春新書) 2009
仕事力10倍アップのロジカルシンキング入門』(毎日新聞社) 2008

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

最近のトピックス

 2016年3月31日、立命館大学大学院客員教授を任期満了により退任。2005年の東京大学特任教授就任以来11年間にわたる大学教員職から離れました。99才で引退するまであと31年。合同会社Xパワーを立ち上げ代表に就任。太陽光発電と電気自動車の普及活動を加速します。

「燃やさない文明」のビジネス戦略

今トヨタに必要なのは「プリウスからの卒業」

2016年12月21日(水)

 日産自動車の「ノート」が、2016年11月の車名別新車販売台数で初めて首位に立った。11月の販売台数は1万5784台。前年同月比2.4倍というからまさに大躍進だ。日産車が月間販売で首位となるのは「サニー」以来30年ぶりらしい。

躍進の原動力「e-POWER」

2016年11月の車名別新車販売台数で首位に立った日産ノート

 「ノート」躍進の原動力は11月2日に発売した新型ハイブリッド車「ノート e-POWER」。発売3週間後の11月23日時点での「ノート」全体の受注台数2万348台(月間販売目標の約2倍)の内、実に78%が「e-POWER」車であった。一方、10月に首位だったトヨタ自動車「プリウス」は3位に後退している(軽自動車を含む順位)。

 「e-POWER」の躍進と「プリウス」の後退。まさに、これからの自動車産業の方向を示す事件だ。それは、一方が未来に繋がり、もう一方は今後の進化に限界があるからだ。

 ハイブリッド(HV)車には、大きく分けて「パラレル」、「シリーズ」の2方式がある。「パラレル」方式では、ガソリンエンジンと電気モーターが同時に並列して車輪を駆動する。対する「シリーズ」では、車輪を駆動するのはモーターだけであり、エンジンは発電して電気をモーターに供給するだけだ。だから、走行性能的には純粋電気自動車(EV)とほとんど変わりがない。

 「プリウス」は、通常走行ではエンジンだけで走り、馬力の必要な時にはエンジンとモーターの両方を使う。発進時などにモーターだけで数km走れるので「シリーズ」的な面も持っているが、基本的にはパラレルタイプ。モーターは脇役で、走りも音もガソリン車そのものだ。

 対する「ノート e-POWER」は「シリーズ」方式。筆者が「究極のエコカー」と考える純粋EVに近いのはシリーズ方式、すなわち「e-POWER」の方だ。だから、同じHVでも進化の余地が大きく未来に繋がるものだ。

 通常の発進は、エンジンを停止したままバッテリーからの電力のみで行う。ただし、バッテリー容量は1.5kWhしかないので、バッテリーのみで走れる距離は最大でも10km程度。それ以上の走行のためにはエンジンをかけて発電する必要がある。

 エンジンはアクセル操作とは関係なく、バッテリー残量や車速に応じて最適な回転数に維持される。これがシリーズ方式の燃費の良い一つの理由だ。減速時には回生ブレーキにより発電した電力をバッテリーに充電するが、この点はパラレル型と同じ。

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