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篠原 匡(しのはら・ただし)

ニューヨーク支局長

篠原 匡

1975年生まれ。1999年慶応大学商学部卒業、日経BP社に入社。日経ビジネス記者や日経ビジネスオンライン記者を経て、2012年10月から日経ビジネスクロスメディア編集長。建設・不動産、コミュニティビジネス、地域作り、人物ルポなどが得意分野。現在は別冊やムック、書籍などを作っている。趣味は家庭菜園と競艇、出張。

◇主な著書
腹八分の資本主義』(新潮新書) 2009
おまんのモノサシ持ちや!』(日本経済新聞出版社) 2010
グローバル経営の教科書』(日経BP) 2013

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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 記者時代は出張三昧でしたが、今は締め切りやら入稿やらで会社を出ることもできません。雑誌やムックを作る作業は極めて楽しいのですが、出張にいけないのがストレスな今日この頃。気分転換は家庭菜園と競艇とEテレ。このまま髪を巻き続けるかどうかが最近の悩み。

ニュースを斬る

トランプ政権の評価は「良」、よくやっている

2018年1月19日(金)

 2017年1月20日のドナルド・トランプ政権の誕生から1年。看板政策の頓挫や共和党議員との舌戦、税制改革の実現、腹心との絶縁など、トランプ政権はジェットコースターのように揺れ動いた。ツイッターでの奔放な発言を含めた一挙手一投足が話題となるが、この1年間の実績に米国の識者はどんな「通信簿」をつけるのか。保守系シンクタンクのヘリテージ財団、ジェームス・カラファノ副所長に聞いた。

(聞き手はニューヨーク支局、篠原匡)

トランプ政権の1年をどう評価する?

ジェームス・カラファノ氏(以下、カラファノ):A(優)、B(良)、C(可)、D(落第寸前)、F(落第)の5段階で評価するとBだ。

 外交政策については2つのカテゴリーに分けられる。一つは危機対応で突きつけられた状況への対応。もう一つは慎重に計画されたもので、意図的に実行している政策だ。危機対応に関してはかなりうまくできていると思う。

 昨年4月、シリアによる化学兵器の使用があった時は政権を取ってそれほど時間がたっていなかったが、政権は明確な対応をした。北朝鮮が弾道ミサイル実験を始めた時もある程度の対処ができていた。

ジェームズ・カラファノ氏
ヘリテージ財団副所長。2003年にシニアリサーチフェローとしてヘリテージ財団に参加後、他の研究所を経て2012年に同財団の防衛・外交政策チームを率いる。外交・安全保障の専門家としてトランプ政権の政権移行チームに参画した。米軍に25年間の従軍歴がある。

 その週に、大統領は中国の習近平・国家主席を含む3カ国の指導者と会合を持った。ティラーソン国務長官もロシアの大統領と初会談を開いている。こういったことは国家安全保障担当補佐官が交替したすぐ後のことだ。政権の危機対応能力を明確に示していると思う。

 慎重に計画された政策という観点を見ても、政権は成果を出している。安全保障チームが選挙後に立ち上げられたということを考えればなおさらだろう。

 北朝鮮に対する戦略を打ち立て、アフガニスタンへの増派という決定を下した。欧州の同盟国に米国のNATO(北大西洋条約機構)へのコミットメントを再確認してもらうために多くの時間も費やした。

 また、トランプ大統領はイランが核合意を順守していないと批判したが、それも敵対強国としてのイランにどう対応するか、という戦略の第一歩だ。イスラム国(IS)やアルカイダに対する戦略、ロシアや中国に対する枠組みもある。政権は外国政策の重要な議題に対して、今後の戦略がどうあるべきかということを決断している。

議会との連携、税制改革の成立で自信を深めた

外交・安全保障政策の課題は?

カラファノ:課題があるとすれば政治任用職が完全に埋まっていないところだ。国防総省と国務省の両方で任命が遅れており、悪影響を及ぼしている。

 他国は対話できる上級の窓口を必要としているが、現政権にはその窓口が不足している。誰もが国防長官や国務長官、大統領や副大統領と直接話せるわけではない。だからこそ、次官や次官補レベルの政治任用職は必要だ。政権の動きを制限する要因になっていると思う。

 また、撤退するところと積極的に攻めるところのバランスが取れていない。政権はアジアや欧州、中東の平和と安定に焦点を当てており、積極的に関与する必要があると考えている。それは正しいことだと思う。問題は今の軍事力でそれが維持できるかどうかだ。

 外交政策は問題ないと思っているが、米軍は20年間、乏しい予算の中で酷使され続けている。軍事力を維持できる水準まで防衛予算を増やす必要があるが、まだそれができていない。

国内政策についてはどうか?

カラファノ:大統領にとっては政策を法案として実現させることが課題だった。率直に言えば、議会との関係という面ではうまくスタートが切れなかったと思う。大統領のアドバイザーが同じ方向を向いていなかったことが原因だが、大統領の経験不足も影響していた。もっとも、税制改革法案の成立によって政権は議会との連携で自信を深めたのではないか。

あなたから見て政権のいいところと悪いところはどこか?

カラファノ:外交・安全保障政策という面でいえば、優れたシニアチームの存在だ。とくに国家安全保障会議のスタッフはとてもいい。マティス国防長官、ケリー首席補佐官、マクマスター国家安全保障補佐官はうまく協力して大統領の構想を支えている。

 この政権は過去の2政権の間を取るという明確な構想があると思う。ブッシュ政権は重要な問題をすべて解決しようとしたためにアグレッシブになりすぎた。オバマ政権は逆に、引き下がろうとしたために競争相手に空白を与えてしまった。そういう見解を持っていると思う。

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