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福井 福太郎(ふくい・ふくたろう)

東京宝商会顧問

福井 福太郎

1912年(明治45年)5月19日生まれ。100歳を超えても、約1時間の電車通勤をしながら会社に通う現役サラリーマン。慶應義塾大学の助手、毛皮を扱う「福井ファー」を開店後、49歳の時に親友の誘いに応じて望月証券(現・みずほ証券に吸収合併)に入社。同社の合併交渉などで活躍後、70歳から現在まで東京宝商会に勤務。

◇主な著書
100歳、ずっと必要とされる人』(日経BP) 2013

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

ずっと、必要とされる人

100歳を超えても働くのは、それが人間の本能だからだよ

2013年5月31日(金)

 「どうして100歳になっても働くんですか?」とよく聞かれます。団塊世代でもう現役を引退した僕の息子ですら、あきれたり感心したりするくらいだから、みなさんがそう思うのも仕方がないことだよね。でも、僕としては、普通だと思うことをただ続けてきただけなんだよ。

 もちろん、働きたくても辞めざるをえない人は多いと思う。会社勤めなら、定年で退職金をもらって引退してしまうのが普通だから、働いている高齢者が少ないのはそもそもしょうがないことだよ。僕のほうが珍しいんだろうね。

 ただ僕は、元気な間は、人間はずっと働かなきゃいけないと思っているんです。だって、動物は、死ぬまで自分の力で食料を調達して生きていますよね。人間も動物の一種なんだから、生きるために、死ぬまで働かなきゃいけないものなんじゃないかな。

 たとえば象は、死期を感じると群れを離れていくそうですよ。でも、それまでは自分で食べ物を見つけながら生きている。猫も、死期が近づくと、姿を隠すとよく言われるよね。飼い猫は別だけど、野生の猫はそれまでは自分で生きている。だから、象や猫と同じように動物である人間だって、死ぬまで働くというのは、当然の行為なんじゃないかな。

気楽でのん気だからずっと働き続けられたのかもしれない

 そもそも、働くという字は、「人」が「動く」と書くでしょう。太古の原始人というのは、誰もが自分で動いて、生きるために食べ物を採ったんだろうね。それは、今の人間にもずっと備わっている本能なんじゃないかな。

 だから、動物がそうであるように、人間というのは一生、生きるために働く存在だと思うんです。人間も動物なのだから。僕は生きの延びることに対する本能が強いから、働いているんだと思う。気楽でのん気だから、僕は続けられたのかもしれないね。

(写真:村田 和聡)

 僕と違って、「生活に困らないなら働きたくなんかない」と言う人もいるよね。それは引退して、家でゆっくりしていたいということでしょうね。もちろん、誰にも迷惑をかけず、楽しく生きていけるなら、それも良いことだと思う。

 ただね、月給をもらうかどうかは別にして、元気でいる間は何もやらずにじっとしていても仕方がないんじゃないかと僕は思ってしまう。僕の場合は、全然動かないでいるほうが疲れちゃうんだ。逆に、100歳まで会社で働いてきて、もう疲れたなんて思ったことはないくらいだよ。同じ場所で同じ姿勢で長くじっとしているほうが、ずっとくたびれちゃうからね。だから、働くのも、歩くのも、つらいと思ったことはないんですよ。

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