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小川 仁志(おがわ・ひとし)

徳山工業高等専門学校准教授

小川 仁志

1970年生まれ。京都大学法学部を卒業後、伊藤忠商事に入社。台湾の民主化運動に啓発され伊藤忠商事を退社、アルバイト生活をしながら司法試験を目指す。その後、名古屋市役所に勤務、哲学を目指すため社会人大学院に通い、博士号を取得。2007年4月から現職、現在に至る。主な著書に『市役所の小川さん、哲学者になる』『人生が変わる哲学の教室』『人生が変わる 愛と性の哲学』など

◇主な著書
『市役所の小川さん、哲学者になる』()
『人生が変わる哲学の教室』(中経出版)
『人生が変わる 愛と性の哲学』(講談社)

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

元フリーター小川仁志の「お金の哲学」熱血ゼミ編

12時間目 高収入でも不幸になる理由

2013年11月5日(火)

<ゼミのメンバー>
小川先生:43歳、市民との対話をこよなく愛する哲学者。
兼賀大治:56歳、お金が一番大事だと思っている投資が趣味のサラリーマン。
大飯奈弥美:30歳、消費と貯蓄の間で揺れる独身のキャリアウーマン
新実三郎:35歳、知的で現実主義的なビジネスマン。

大飯:この前ある雑誌に、年収1500万円の人は不幸だって書いてありました。びっくりしちゃいますよね。

新実:それくらいの高収入の人は、子供の教育にも熱心だし、お付き合いのレベルも上がるからね。逆に出費が多くなるんだろう。

小川:私はもっと本質的な問題があると思っています。つまり、お金があっても、それが心の豊かさに結びついていないということですよね。

兼賀:そんなことはないですよ、先生。やはりお金と心の豊かさは比例しますよ。金持ちケンカせずと言いますからね。お金があれば幸せなんです。

大飯:確かに今年もアメリカの長者番付でビル・ゲイツが1位になってたけど、心の余裕があるから慈善事業をしているんでしょうね。

小川:どうでしょうか。逆に言うと、お金があるだけでは満足できなかったから、慈善事業を始めたともいえますね。つまり、お金では満たされないものがある証拠ではないでしょうか。

アラン、ヒルティ、ラッセル、ショーペンハウアー

新実:そういわれると、お金があっても不満そうに生きている人っているよなー。

兼賀:それは幸福感が人それぞれだからだよ。幸福の本質なんてわからないもんさ。

小川:もちろん幸福感は人それぞれですが、幸福を哲学することは可能ですよ。三大幸福論と呼ばれるアラン、ヒルティ、ラッセルの幸福論に加え、ショーペンハウアーの幸福論など、たくさんの幸福に関する哲学がありますから。

大飯:やっぱりみんな違うことを言ってるんですか?

小川:一見違うように聞こえますけど、結局は同じことを言っているように思うのです。例えばアランであれば、幸福になるようにポジティブに考えることを説いています。気持ちの問題だということです。あるいはラッセルだと熱意を持ったり、没頭することで幸福になれると説いています。

大飯:要は前向きになれるかどうかってことですね。お金がどれだけあっても前向きになれない人は不幸だし、貧乏でも前向きな人は幸福になれる。

小川:そういうことです。

新実:とりわけ先生が『日経マネー』の2013年12月号で書かれていたアランの『幸福論』は、その要素が大きいですよね。

小川:では少しアランの幸福論についてお話ししておきましょうか。アランは、「幸福とはすべて、意志と自己克服とによるものである」と言っています。これが彼の幸福論を象徴していると思います。

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