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三品 和広(みしな・かずひろ)

神戸大学大学院経営学研究科教授

三品 和広

専攻は経営戦略・経営者論。1959年生まれ。82年一橋大学商学部卒業。84年同大学大学院商学研究科修士課程修了。89年米ハーバード大学文理大学院企業経済学博士課程修了、同大学経営大学院助教授に就任。北陸先端科学技術大学院大学助教授などを経て、2004年から現職。

◇主な著書
リ・インベンション: 概念のブレークスルーをどう生み出すか』(東洋経済新報社) 2013
どうする? 日本企業』(東洋経済新報社) 2011
経営戦略を問いなおす』(ちくま新書) 2006

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

MBA看板教授が読むビジネス潮流

ガラパゴスなのは製品よりも会社

2013年10月31日(木)

 企業のビジネスを巡って日々流れるニュースの中には、今後の企業経営を一変させる大きな潮流が潜んでいる。その可能性を秘めた時事的な話題を毎月1つテーマとして取り上げ、国内有数のビジネススクールの看板教授たちに読み解いていただき、新たなビジネス潮流を導き出してもらう。

 10月のテーマは「グローバル化の誤解を正す」。多くの日本企業がいま、少子高齢化による人口の減少などで縮小し続ける国内市場に安住せず、海外市場に打って出て成長の機会をとらえようとしている。そのために、グローバル人材育成など「グローバル」と銘打った様々な施策に取り組んでいるが、中にはグローバル化の本質を見誤り、成果を上げられていないケースも少なくないようだ。

 そこで真に求められるグローバル化とはどのようなものなのか。そのために本当に取り組むべき施策は何か。国内ビジネススクールの教壇に立つ4人の論客に、リレー形式で登場し、持論を披露してもらう。

 今回は神戸大学大学院経営学研究科の三品和広教授にご登場いただく。同教授は、企業のグローバル化とは、海外の法人が現地の人たちによってマネジメントされる状態であると述べ、いかに現地に任せられるかが成否のカギを握ると説く。また、日本企業が「ガラパゴスカンパニー」と化している状況に警鐘を鳴らし、そのような状態からの脱却こそがグローバル化への早道だと強調する。

(構成は秋山基=ライター)

経営戦略論の第一人者として知られる神戸大学大学院経営学研究科の三品和広教授(写真:陶山 勉)

 企業による国境を越えた事業展開は、まず輸出ビジネスの形を取ります。その次の段階に入ると、企業は現地生産に踏み切ります。さらに現地の市場ニーズを取り入れた製品を生み出す必要に迫られ、開発や研究の拠点を現地に設けるようになっていきます。

 例えば日本の自動車メーカーの場合、北米には既に研究開発から製造、販売に至るまでの機能が一気通貫でそろっています。「第2のトヨタ」や「第2のホンダ」が北米で事業を展開しているような状況です。この流れは北米だけにとどまらないでしょう。やがてはアジアの各国においても同じような形が見られるようになるはずです。

 ただ、そのように世界各地に作っていった会社をすべて日本人がマネジメントできるのかというと、それは不可能です。たとえ日系であっても、海外に設立した会社である以上、いずれは、現地で採用したローカルの人材を登用してマネジメントを任せるタイミングがやってきます。

多くの日本企業の「グローバル化」は見当違い

 このように考えると、現在、日本企業が推し進めようとしている「グローバル化」がいかに見当違いかということが分かります。

 今、多くの日本企業は、社員に英語を学ばせたり、社内の公用語を英語にしたりといった施策を進めています。あたかも「全社員が英語をしゃべれるようになり、グローバル人材に育っていくべき」という幻想にとらわれているかのようです。

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川野 幸夫 ヤオコー会長