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松岡 真宏(まつおか・まさひろ)

フロンティア・マネジメント代表取締役

松岡 真宏

野村総合研究所、バークレイズ証券、UBS証券で10年以上にわたり、流通業界を中心に証券アナリストとして活動。2003年に産業再生機構に入社、マネージングディレクターとしてカネボウやダイエーなどの再生計画の立案・実行を担当した。2007年にフロンティア・マネジメント(株)を設立。同社は経営コンサルティング・M&A・事業再生を軸とした経営支援を行っている。

◇主な著書
ジャッジメントイノベーション』(ダイヤモンド社) 2013
流通業の「常識」を疑え』(日本経済新聞社) 2012
逆説の日本企業論』(ダイヤモンド社) 2003

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

時間資本主義の時代

「時間資本主義」がもたらす光と影

2014年1月28日(火)

 前回は、時間制約の意識の高まりとともに、消費者一人ひとりの「時間価値」の重要性が増し、それが企業行動や消費行動に影響を与えてくるという新しい潮流を紹介しました。

 この時間制約の高まりの背景にある要因は、具体的には、(1)国民全体で見た平均年齢の上昇、(2)都市部への人口流入による労働生産性の上昇、(3)情報通信機器の発達による微小時間の有効化、の3つです。

 これら3要素の掛け算によって、我が国における「時間価値」は急速に増大しています。その結果として、「商品」と「商品代金+時間価値」が交換される時代が、今まさに到来しています。この新たな時代を、この連載では「時間資本主義」という造語で表現しました。

 次回以降では、「時間資本主義」という新パラダイムにおいて、消費産業、情報通信産業、小売産業、サービス産業など各々の産業でどのような近未来が描けるかということを具体的に議論していきます。

 今回は、各論に入る前に、前回カバーできなかった「時間資本主義」が生み出す様々な側面や論点に触れておきたいと思います。多くの論点がありますが、特に興味深いは次の3点です。

時間資本主義が進むほど、公私混同が進む

 第一は、「時間資本主義」が進めば進むほど、「公私混同」の世界が生まれてくるという事実です。近年は企業のコンプライアンス意識が高まり、プライベートなものを勤務時間に持ち込むことが厳しくなるように思われがちです。一方で、仕事を家庭に持ち込まずに、プライベートの時間を楽しむ風潮が高まっているような記事も散見されます。

 しかし、実態は逆の方向ではないかと思われます。

 仕事でクライアント先に移動する電車の中、トイレの時間、タバコやコーヒーで一息つく時間など、勤務時間でも必ず数分あるいは数十秒のブレイクが発生します。従来は、この時間は文字通りブレイク(休息)の時間でしかありませんでした。しかし、現在では、この時間にスマートフォンを使って、ホテルの予約や友人・家族とのコミュニケーションなど多くのプライベートな事ができます。

 逆に、自宅で家族と寛いでいる際、家人がちょっとトイレに立った時にでも仕事のメール処理が可能です。あるいは、家族旅行で電車に乗っている時も、会社のメールと同期しているスマートフォンを持っていれば、取引先からのメール対応ができてしまったりもします。最近急増している「おひとり様」と呼ばれる一人暮らしの場合は、誰にも気兼ねがないため、形式的プライベート時間に業務が否応なくはみ出してきます。

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川野 幸夫 ヤオコー会長