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飯塚 真紀子(いいづか・まきこ)

在米ジャーナリスト

飯塚 真紀子

大分県生まれ。大分上野丘高校を経て、早稲田大学教育学部英語英文科卒業。出版社にて編集記者を務めた後、渡米。ロサンゼルスを拠点に、政治、経済、社会問題、トレンドなどをテーマに、様々な雑誌に寄稿している。
著書に『9・11の標的をつくった男 天才と差別ー建築家ミノル・ヤマサキの生涯』(講談社刊)、『そしてぼくは銃口を向けた」』、『銃弾の向こう側』、『ある日本人ゲイの告白』(草思社刊)、訳書に『封印された「放射能」の恐怖 フクシマ事故で何人がガンになるのか』(講談社 )がある。

◇主な著書
9.11の標的をつくった男』(講談社) 2010
そしてぼくは銃口を向けた』(草思社) 2000
銃弾の向こう側』(草思社) 1995

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

インタビュー

「少年王・トランプ」は1950年代の米国を目指す

2017年1月17日(火)

 2017年1月20日、ドナルド・トランプ氏が米大統領に就任する。トランプ新政権のキーパーソンとなる人物たちの徹底解説から、トランプ氏の掲げる多様な政策の詳細分析、さらにはトランプ新大統領が日本や中国やアジア、欧州、ロシアとの関係をどのように変えようとしているのか。トランプ氏の半生解明から、彼が愛した3人の女たち、5人の子供たちの素顔、語られなかった不思議な髪形の秘密まで──。

 日経ビジネスが、総力を挙げてトランプ新大統領を360度解剖した「トランプ解体新書」が発売されました。今回のインタビューは「トランプ解体新書」にも収録したものです。本書もぜひ手に取ってご覧ください。

 「トランプ本」が出版ラッシュとなっている。中でも注目すべきなのは、ピュリツァー賞受賞ジャーナリストらが手がけた書籍だ。昨日は、米ワシントン・ポスト紙のシニアエディターであるマーク・フィッシャー氏のインタビューを掲載した(詳細は「トランプの素顔『本当は孤独に過ごしたい』)。フィッシャー氏は新大統領について、メディア向けの顔と隠された素顔には大きなギャップがあると指摘した。

 今回話を聞いたのは、新聞記者時代にピュリツァー賞を受賞し、10冊以上の本を上梓したマイケル・ダントニオ氏。ダントニオ氏は、数年にわたるリサーチとトランプ氏への5時間に及ぶインタビューをベースに、『熱狂の王ドナルド・トランプ』を上梓。その邦訳版が2016年10月に、日本でも出版された。ダントニオ氏は、フィッシャー氏とは異なる視点でトランプ氏を評価する。ダントニオ氏に話を聞いた。

日本では2016年10月に発売された書籍『熱狂の王 ドナルド・トランプ』(クロスメディア・パブリッシング、税込み1922円)。

トランプ氏にインタビューし、どのような印象を持ちましたか。

ダントニオ氏(以下、ダントニオ):トランプ氏について数年間調査し、彼本人にも5時間、インタビューをしました。その中で気づいたのは、彼があまりにも成熟していない人間だということです。子供時代で成長が止まっているように感じられました。

マイケル・ダントニオ氏。フリージャーナリスト、ライター。プルトニウム汚染の脅威を追及した『アトミック・ハーベスト』(小学館)、感染症の恐怖を描いた『蚊・ウイルスの運び屋』(共著、ヴィレッジブックス)をはじめ、これまで10冊以上の本を上梓。米紙Newsdayの記者時代にピュリツァー賞を受賞。

 それは感情的な発言を繰り返す彼のツイートからも見て取れます。彼は常に威厳を感じたがっており、人に寛容ではありませんでした。

どんな子供だったのでしょう。

ダントニオ:友達をいじめるような、とてもひどい少年でした。

 見るに見かねた父・フレッド氏は、彼を軍隊式学校に入れたのですが、攻撃的な態度は変わるどころか、強化されてしまいました。軍隊式学校では、軍隊的なヒエラルキーを重視する人物がリーダーになります。与えられる特権も、地位によって異なります。彼はそんな環境の中で、権力を持たなければならないという考え方や、自分のすることはすべて正しいという観念を植え付けられました。そうやって生まれた独裁的で未熟な人格が、彼のやることなすことに影響を与えてきたのです。

 父のフレッド氏も影響を与えました。ビジネスでは、自分に有利になるように政府のローンを操作して余分な利益を得ていました。例えば中流層や第2次世界大戦の退役軍人の住宅に使われることになっていたお金を操作し、我がものにしていたのです。自分が利益を得るためなら、法に抵触しないギリギリのことまで進んで乗り出す。またアフリカ系米国人を自分のアパートに入居させないなどの人種差別もありました。トランプ氏もビジネスでは同じようなことをしていますが、それは父という悪しきロールモデルがいたからです。

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