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鶴原 吉郎(つるはら・よしろう)

オートインサイト代表/技術ジャーナリスト/編集者

鶴原 吉郎

1985年日経マグロウヒル社(現日経BP社)入社、新素材技術の専門情報誌、機械技術の専門情報誌の編集に携わったのち、2004年に自動車技術の専門情報誌「日経Automotive Technology」の創刊を担当。編集長として約10年にわたって、同誌の編集に従事。2014年4月に独立、クルマの技術・産業に関するコンテンツ編集・制作を専門とするオートインサイト株式会社を設立、代表に就任。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

クルマのうんテク

フィット対スイフト、最新ハイブリッド対決

2017年8月1日(火)

ハイブリッドモデルを追加したスズキの「スイフト」(上)と、部分改良したホンダ「フィットハイブリッド」(下)

 トヨタ自動車の「ヴィッツハイブリッド」を取り上げたこのコラムの第79回でも触れたのだが、いよいよBセグメントのコンパクトカークラスでも、ハイブリッドが主流になる勢いを見せている。というのも、スズキの「スイフト」が2017年7月にハイブリッドモデルを追加し、このクラスでハイブリッドモデルがないのは、マツダの「デミオ」だけとなったからだ。そのデミオはハイブリッドモデルの代わりに、低燃費技術としてディーゼルエンジンを積んだモデルを用意している。

 スイフトのハイブリッドモデルが登場したのとほぼ時期を同じくして、ホンダも「フィット」をマイナーチェンジし、ハイブリッドモデルにも大幅な改良を加えてきた。そこで今回は、同じBセグメントのスイフトとフィットのハイブリッドモデルを連れ出して乗り比べてみることにした。

ちょっと似ている両車のシステム

 スイフトのハイブリッドモデルに搭載されているシステムについては、すでにこのコラムの第72回で取り上げた「ソリオ」に先に搭載されており、このときに詳しく解説している。一方でフィットのハイブリッドシステムについては、このコラムの第13回で、このシステムの度重なるリコールについて取り上げたときに、やはり詳しく紹介している。だからここでは両車のシステムについて深入りするつもりはないのだが、筆者が両車を比較しようと思ったのは、じつは両車のハイブリッドシステムがちょっと似ていると思ったからだ。

 フィットとスイフトのハイブリッドシステムのどこが似ているのか。まず第1に、どちらも1モーター式のシステムであること(ヴィッツハイブリッドや「ノートe-POWER」は駆動モーターに加えて独立した発電機を備える2モーターのシステム)だ。またホンダで22kW、スズキで10kWと、モーターの最高出力が比較的小さい(ヴイッツハイブリッドは45kW、ノートe-POWERは80kWある)こと、さらには、組み合わせる変速機が平歯車を使った手動変速機(MT)をベースにしていることも似ている。

 両車のシステムについて少しだけおさらいしておこう。まずフィットハイブリッドのシステムの特徴は、7速DCT(デュアル・クラッチ・トランスミッション)を内蔵したことだ。DCTは、クラッチを二組用意し、1速、3速、5速、7速の奇数段の歯車と、2速、4速、6速の偶数段の歯車を2本の軸に分けて搭載している。通常の手動変速機では、クラッチは一組だけで、すべての段の歯車も同じ軸に搭載されている。変速するときは、クラッチを切り、エンジンと変速機の間の動力伝達を遮断してから、変速段を切り替える。このため変速に時間がかかる。

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