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福光 恵(ふくみつ・めぐみ)

ライター

福光 恵

美術業界を経て、1990年代からフリーライター。グルメ、犯罪、パソコン、芸能、ファッション、経済など、さまざまな専門ライターを目指すが、いまだノンジャンルライターとして活動。日本経済新聞土曜朝刊プラスワン「コトバ百貨店」、日経BPネット「トレンド・リテラシー講座」などの連載がある。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

トレンド・リテラシー講座

80年代バブルファッションが密かに続くわけ

2017年5月15日(月)

 今度のバブルの足音は、まず女の子のメイクから聞こえてきたーって、別にバブル時代並みの好景気が、ドコスコ足音を立ててやって来たわけじゃない。金回りはそのままに、バブル風カルチャーだけが、リバイバルしたっていう話。

「FICCE」というファッションブランドで80年代バブル期を駆け抜けた、デザイナーのドン小西さん(中)。今回のブーム再来の背景を聞いてみた。(写真:Yumeto Yamazaki/アフロ)

 ざっと振り返ってみると、太眉や赤リップなど、バブル時代みたいなメークを町でよく見かけるようになったのが数年前。その後2016年には、太眉&赤リップの芸人、平野ノラが、巨大な携帯電話を手にした「しもしも~」などのバブルネタで大ブレイク。で、「そういえば、バブル時代のトレンドが戻って来てない?」とか、誰かが思いつきで言ったんだろう。昨年後半は、バブル時代のファッションやら何やらが再注目される「バブル」ブームという言葉をよく聞くようになっていた。

エーゲ海に別荘、ビンゴの景品は現金

 さらに遡ると、バブルとは1990年前後のものすごい好景気時代のこと。それこそ太眉に赤リップの女の子たちが、アメフト選手みたいな肩パットのボディコン服で風を切り、なぜかお扇子を振って踊っていたとされる時代のことを言う。

 ちなみに自分はバブル期、すでにアラサー。さすがにジュリ扇は振ってないが、お父さんの給料は毎年上がり、お小遣いも増額、家はどんどん大きくなり…という右肩上がりが永遠に続くと思いこんでいた高度成長期キッズだもの。バブルのまっただ中にいたときは、あれが異常な好景気だったとは夢にも思わず、ましてや崩壊するなんて、考えもしなかったという脇の甘さだ。

 そんなわけで、特別浮かれてバブルを満喫した記憶もないのだが、今考えると、たしかにみんなヘンなことをいろいろやっていた。知り合いがエーゲ海に別荘を買ったり、忘年会のビンゴの景品が現金だったり、会社の旅行が箱根の高級旅館だったり。今、そんなことやってる人、どこにもいないもんね。

 なかでも、なぜかはっきり覚えてるのが、その頃よくやっていたホームパーティー。あるとき、しゃぶしゃぶパーティーをしようということになり、自分が買い出し係を命じられたことがあった。その日、近所のスーパーで買った肉がなんと100g3000円と100g5000円のコンボ! それもキロ単位で、事もなげに買う小娘たち。今ならきっと、割り勘の参加者から袋だたきに遭うだろうが、当時は誰も文句を言わず、「やっぱり3000円はイマイチだね」とか言って食べていたっけ。ありえない。

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