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大澤 真(おおさわ・まこと)

フィーモ代表取締役

大澤 真

1981年慶應義塾大学経済学部卒。同年日本銀行入行。国際通貨基金出向、ロンドン事務所次長、金融市場局金融市場課長、那覇支店長などを歴任。2006年PwCに入社し、パートナーとしてファミリービジネス、ヘルスケア、ホスピタリティ、金融などのリーダーを務める。2012年フィーモを設立し、地域を支えるファミリービジネスの持続的発展をテーマにアドバイスを行っている。金融庁金融機能強化審査委員会委員など公職も多数務める。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日本を支える「ファミリービジネス」

家族経営にもプロ経営者を登用

2015年8月26日(水)

 今回は本連載の最終回として、海外におけるファミリービジネスやファミリーオフィスの最新事情について、アーンスト・アンド・ヤングのペーター・エングリッシュパートナーに電話インタビューを行いました。アーンスト・アンド・ヤングは、世界4大監査法人の1つで、ドイツ人であるエングリッシュ氏はミドルマーケット・ファミリービジネスのグローバルリーダーを4年間務めています(聞き手は大澤)。

*   *   *

まずファミリービジネスの位置づけについて伺いたい。

ペーター・エングリッシュ氏(以下、エングリッシュ):ファミリービジネスは、世界経済の中で背骨のように重要な役割を果たしている。長期的視点で経営を行っている点が特徴的で、イノベーション力も高い。その中には多くの上場企業も存在する。

 当社における位置づけをみると、世界収入の約50%を占めている。サービス内容的には監査が40%、税務とアドバイザリー(トランザクションを含む)が各々30%程度となっている。

 欧州、特にフランスやオランダでは、監査業務を行っている会社に対するその他のサービス提供が監査の独立性を理由に最近非常に厳しく制限されているので、どうしても監査業務のウエイトが高くなりがちである。本来は「信頼されるアドバイザー」(trusted advisor)として様々なサービスを提供したいのだが、規制強化によって難しくなっている。

圧倒的な所有権と事業承継が課題

サービスを提供する側として、ファミリービジネスが直面する最も大きなチャレンジは何か。

エングリッシュ:大きく分けて2つある。1つは圧倒的な所有権を持っていることに伴う問題だ。もう1つは、事業承継で、これにはリーダーシップ、所有権、資産の3つの承継がある。そして、承継にあたっては、家族としての価値観、戦略、スタンスを明確にすること、すなわち我々はどういう家族なのかを問い直すことが極めて重要だ。

家族として事業を成功させることは何より重要だ。その場合、誰が会社経営に責任を負うか、リーダーシップを発揮するかという問題が重要だが、その点で最近の欧米ファミリービジネスにおいては何か特徴的な動きはあるか。

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