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小笠原 啓(おがさわら・さとし)

日経ビジネス記者

小笠原 啓

1998年に早稲田大学政治経済学部を卒業し、日経BP社入社。月刊誌「日経ネットナビ」編集部でネット業界を担当する。2004年に「日経ビジネス」編集部に異動し、遊軍や製造業、電機業界などを6年間取材。2011年から「日経コンピュータ」の記者となり、ITやシステムの奥深さに触れる。2014年9月から日経ビジネス記者として、製造業を中心に取材を進める。
2015年から東芝の不正会計問題を取材。一連の調査報道が評価され、日経ビジネス取材班として2016年の「編集者が選ぶ雑誌ジャーナリズム賞 企画賞」を受賞。

◇主な著書
東芝、粉飾の原点』(日経BP社) 2016年

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

東芝 粉飾の原点

崩壊する東芝、傷口広げた会計の“プロ”

2017年6月23日(金)

 東芝の転落が止まらない。半導体メモリー事業の売却では優先交渉相手を決めたものの、東芝の思惑通りに進むかは不透明だ。協業先の米ウエスタンデジタル(WD)が反発するのは確実で、6月28日の東芝の定時株主総会も紛糾が予想される。
 日経ビジネス6月26日号の特集は「東芝の“遺言” 知識は失敗より学ぶ」。今後の東芝問題の行方や、独自の内部資料により判明した東芝粉飾決算に関わる新事実を掲載している。

 米ウエスチングハウス(WH)の減損と、パソコン事業におけるバイセル取引。東芝の経営危機を深刻化させた2つの問題に、デロイトトーマツグループが深く関与していたことが、日経ビジネスの取材で明らかになった。

 本誌は今回、社内システムや電子メールの記録など様々な内部資料を入手。東芝の現役社員に加え、複数のデロイトOBから証言を得た。その結果、現在のデロイトトーマツグループCEO(最高経営責任者)である小川陽一郎氏を含む数十人の幹部の関与が新たに判明した。

 資料によると、デロイトトーマツファイナンシャルアドバイザリー(DTFA)は2011年以降、「のれんの減損に関する相談業務」や「WEC減損テスト相談業務」など複数の「FAS業務」を東芝から受託している。FASは「ファイナンシャル・アドバイザリー・サービス」の略称で、財務に関する相談を意味する。WECとは、東芝社内におけるWHの呼称だ。

東芝取締役で監査委員会の委員長を務める佐藤良二氏(左端)はかつて、監査法人トーマツの包括代表を務めていた(写真:竹井 俊晴、今年3月14日の記者会見)

 東芝は本誌が2015年に指摘するまで、WHが減損処理を実施して赤字に転落していた事実を隠蔽していた(スクープ 東芝、米原発赤字も隠蔽)。一方で、社外に対しては原子力事業は「好調」だと、実態とは異なる説明を続けてきた。デロイトがFAS業務を提供していたのは、ちょうどその時期に該当する。

 資料には数十人のデロイト幹部が実名で登場する。WHに関する契約では小川氏が「LCSP」として関与している。「リード・クライアント・サービス・パートナー」を意味し、デロイトのOBによると「案件の中身を知るべき立場」だという。

 デロイトはグループ内に、DTFAなどのコンサルティング会社と監査法人を抱えている。FAS契約が結ばれていた時期、小川氏は監査法人トーマツの経営会議メンバーだった。本誌は小川氏に取材を申し入れたが、「守秘義務があるため、個別案件に関する取材には対応できない」との返答だった。

 東芝経営陣はデロイトに対して何を求め、デロイトはどんな期待に応えていったのか。日経ビジネス6月26日号特集「東芝の“遺言” 知識は失敗より学ぶ」では、内部資料を基に両社の関係を詳しく解説している。

 米原子力事業の巨額損失、大黒柱のフラッシュメモリー事業の“売却”……。かつての名門企業はなぜ、崩壊の危機に瀕してしまったのでしょうか。

 勇気ある社員の証言や膨大な内部資料を基に、東芝が抱える“闇”に切り込んだ『東芝 粉飾の原点』。東芝の現状を理解するのに必須の一冊です。

≪書籍の主な内容≫
【序章】 こじ開けたパンドラの箱
【第1章】 不正の根源、パワハラ地獄
【第2章】 まやかしの第三者委員会
【第3章】 引き継がれた旧体制
【第4章】 社員が明かす不正の手口
【第5章】 原点はウエスチングハウス
【第6章】 減損を回避したトリック
【第7章】 歴代3社長提訴の欺瞞
【第8章】 「著しく不当」だった監査法人
【第9章】 迫る債務超過、激化するリストラ
【第10章】 視界不良の「新生」東芝


情報をお寄せください。東芝関係者以外からも広く求めています。

 東芝、三菱自動車、東洋ゴム…
 企業の不正事件が後を絶ちません。ひとたび不祥事が発覚すれば、社長が謝罪し、お飾りの再発防止策が発表され、事件は幕を閉じようとします。ただ、それで問題は解決したのでしょうか。
 原因を究明しない限り、組織の再生はありません。「日経ビジネス」では、読者の皆様からの情報をお待ちしています。

 アクセス先 http://nkbp.jp/nbpost

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