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野地 秩嘉(のじ・つねよし)

ノンフィクション作家

野地 秩嘉

1957年、東京生まれ。早稲田大学商学部卒。出版社勤務などを経てノンフィクション作家に。人物ルポルタージュ、ビジネス、食、芸術、海外文化など幅広い分野で執筆。『TOKYOオリンピック物語』でミズノスポーツライター賞優秀賞を受賞。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

最近のトピックス

11月25日に新刊書籍『アジアで働く いまはその時だ』が発売になります。当連載では、同書に収録したシンガポール編からダイジェスト版を公開します。

今作の執筆のため、シンガポールのほか、ベトナム、タイ、ミャンマー、インドネシアで仕事に取り組むビジネスパーソンを現地に訪ね、その働き方、生き方を取材しました。彼らは様々な苦労に直面しながら、確かな手応えを感じ、日々逞しさを増しています。閉塞する国内市場より、熱く成長を続けるアジア市場こそ、これから挑むべき場所です。あなたも明日、「シンガポールで頑張ってくれ」と言わるかもしれません。そんな「明日のあなた」のために、ぜひご一読ください。

トレンド・ボックス

ケンタッキーでジムビームの蒸留所を訪ね、飲む

2017年5月2日(火)

ケンタッキーの名物は

 地元の人に「ケンタッキーの名物は何ですか?」と聞くと、ほぼ全員がバーボン、競走馬、F150、カムリと答える。4つ全部を挙げないまでも、うち3つまでは同じ答えが出てくる。面白いことにフライドチキンと言う人には会わなかった。KFCの1号店は州内のノースコービンにあるが、フライドチキンは家庭で作るか、もしくは一般のダイナーでもポピュラーに出てくるメニューのようだ。

 4つの名物のうち、F150はフォードのピックアップで、カムリはトヨタのセダン。どちらも全米でもっとも売れている車だ。前者の工場はルイビルに、後者はジョージタウンにある。いまでは自動車の製造で知られる州になったのだが、1960年代まで同州の産業と言えばタバコの栽培だった。現在、農地、牧草地になっているところは以前、タバコ畑だったところがほとんどだという。

 さて、4月の中旬、わたしはケンタッキー州クレアモントにある「アメリカン・スティルハウス」と呼ばれるジムビームの見学施設に行ってきた。隣接しているのはビームサントリー社の蒸留所である。同州北部にはウイスキー・トレイルと呼ばれるルートがあり、いくつかの蒸留所が見学施設を設けている。アメリカン・スティルハウスがある場所は最寄りの都市ルイビルからは車で30分の距離にある。

 向かう途中、車窓から外を眺めると、目に入ってくるのはあたり一面の牧草(ブルーグラス)と、それを食む競走馬の群れだ。そして、ところどころに白やピンクの花をつけるドッグウッド(アメリカハナミズキ)の木が点在する。緑、茶色、白とピンクの花。まさしく牧歌的な風景である。

 スティルハウスの隣には製鉄所とも見まごう巨大な蒸留施設があった。これまでわたしはスコットランド、日本の蒸留所を訪ねたことがあるけれど、ジムビームの施設はとりわけ大きな建屋だった。販売実績は2016年で853万ケース。1ケースは9リットル、750ミリリットルのボトルにして12本。日本でもっとも売れている角瓶の3倍近い売れ行きだ。しかし、数字を聞かなくとも、蒸留所の外観を見ただけで、「相当な量を作っているんだな」と推測できた。同社の蒸留所の規模を眺めただけで、ジムビームはアメリカと世界で愛飲されているとわかる。

ブルーグラスが続くクレアモントの道を車で進む(写真:加賀悠太、以下同)
ジムビームの蒸留所が見えてきた
大規模な施設で日々、ジムビームが作られている

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