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内藤 克(ないとう・かつみ)

税理士/税理士法人アーク&パートナーズ代表社員

内藤 克

1962年生まれ、新潟県出身。1985年中央大学商学部卒業(経営分析論)、1990年税理士登録。1995年税理士事務所開業、2010年税理士法人アーク&パートナーズ設立、現在司法書士、社会保険労務士、弁護士などの専門家と同族会社の事業承継中心にコンサルティングを行う。東京税理士会京橋支部、登録政治資金監査人(総務省)、経営革新等支援機関(中小企業庁)。

◇主な著書
会社の節税をするならこの1冊』(自由国民社) 2013

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

腕利き税理士&弁護士コンビの知らないと怖い相続の話

相続税の税務調査に入られた!

2015年9月24日(木)

 平成25年度の国税庁発表の相続税申告件数は5万4421件、そのうち税務調査が入ったのは1万1909件(21.8%)、税務調査に入られたうち修正申告に至った割合は82.4%。つまり相続税の税務調査に入られたら、追加の税金は覚悟しておかなければならないということになります。

 会社の経営者であれば、何年かに一度は法人税の税務調査を受けることになります。このため、経験を重ねるにつれ対応力をつけることも可能ですが、相続税の調査は一生のうちに何回も受けることは通常ありません。

 ましてやサラリーマンや不動産賃貸業を営んでいる方は、税務署員と接触すること自体珍しいため、税務調査官に質問されても緊張してうまく説明できないことも多いはずです。

相続税調査の立ち会いができる税理士はごくわずか

 税務調査を受けて立つ税理士にも同じことがいえます。税理士人口は現在7万5000人ですので、年間申告件数で割り返すと1.4年に1件、実際には相続を大量受注している事務所もあるため、2年に1回あるかないかということになります。

 さらに、税務調査となると相続税の申告件数のうちの21%ですから、通常の税理士は、10年に1件くらいしか相続税の税務調査を経験しないことになります。10年も経てば、税務調査の手法も税務当局の情報収集力も格段に進化し、キャッチアップすることも難しいでしょう。

 税理士がいくら法人税の調査に慣れているからといっても、相続調査は同じようにはいきません。法人税調査はフロー計算の中から修正項目を見つけ出しますし、前回指摘を受けた点を改善するなどの対策を講じることができますが、相続調査は1回きり。法人税に比べると交渉材料も多くありませんので、寝技も通用しません。

 法人税の調査は連続した3期を中心に行われるので、その間での売り上げ計上時期がズレたり、在庫のカウントがズレたりしても、結果的には最終期しか影響してきませんし、その後の節税によって取り返すこともできます。しかし、相続税の調査はそうはいきません。常に一発勝負なのです。

 また「信頼関係のある社長さんと臨む法人税調査」に対し、「知り合ってわずか10カ月(申告期限)しかないお客様の相続税調査」では、税理士としてのプレッシャーも異なります。特に相続人の仲が悪い相続に関しては、全員が税理士を信頼しているとは限らず、「お兄さんが連れてきた税理士だから、お兄さんの有利な方向へ誘導しているに違いない」などの誤解を受けることもよくあります。このような状況のもとで税務署と折衝しなければならないのですから、税法の知識以前にお客様とのコミュニケーション能力が高くなければ務まりません。

 税理士が相続税の申告を依頼されるケースは、顧問先の社長さんや役員が亡くなった場合の他、銀行・保険会社などからの紹介があります(筆者に関しては弁護士の先生と連携するケースが多いため、弁護士事務所からの紹介が多い)。

当コラムの著者3人が執筆した相続ムック発売!

 相続と贈与にまつわる勘違いや間違いについて詳しく解説し、本当に賢い相続&贈与を行うために必読のムック『間違いだらけの相続&贈与』が発売になりました。

 巻頭では「知らないと怖い相続の話」を執筆している内藤克氏、長家広明氏、西原正騎氏の3人による、現場で感じる“本音の”座談会を収録。巻末には、実際に使える「超簡単エンディングノート」も付けました。

 相続で一番揉めるのは、「普通の」サラリーマン世帯と言われます。

 この機会にぜひ、お読みください。

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