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大籔 崇(おおやぶ・たかし)

エイトワン社長

大籔 崇


1979年生まれ。愛媛大学進学を機に松山へ。在学中はパチンコに熱中し、留年。卒業後、税理士資格を目指し専門学校に通いながら株式投資を始める。35万円を15億円に増やした後、エイトワンを立ち上げて企業家に転身。「日本の遺伝子を、前へ。」をキーワードに様々な事業を展開する

◇主な著書
『怒らない経営 しがらみを超え、地元を盛り上げる!』(日経BP) 2015

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

地元を盛り上げる「怒らない経営」

「東京ラブストーリー」最終話のロケ地、大変身を計画中

2015年5月8日(金)

エイトワンは愛媛県松山市に本社を置き、宿泊施設の運営、タオル専門店、柑橘類の加工品の製造・販売などを手がける。共通しているのは「事業を通じて、愛する地元を盛り上げる」という視点だ。大籔崇社長はパチンコ、投資家を経て企業家に転じた異色の経営者。最終回は、愛媛の魅力を引き出し、事業を多角化した経緯を語る。

 道後温泉で「道後夢蔵」の運営を始めたのをきっかけに、道後温泉本館の改修工事を知った私は「愛媛の産品を活用し、本館以外の愛媛の魅力をつくり出せないか」と考えるようになった。愛媛の産品をいろいろ見直していく中で特に大きな可能性を感じたのが、今治タオルだった。

 今治のタオルメーカーの集まりである四国タオル工業組合は、少し前からデザイナーの佐藤可士和さんとともにロゴマークをつくるなどしながら、素晴らしいブランディングを進めていた。それまでの「安かろう、悪かろう」ではなく、高品質に特化する形で、今治タオルを全国に向けて売り出した。こうした地元のたいへんな頑張りによって、今治タオルに興味、関心を持つ人が増えていた。

断られるのも「仕方がないことだ」と怒らない

大籔崇社長。愛する地元・愛媛を盛り上げるため、今治タオル、ミカン加工品と次々と事業を多角化した

 ずっと自分を見守ってくれた愛媛を盛り上げることが、事業をする目的の私にとって、次のチャレンジとして今治タオルの販売はぴったりだった。

 商工会議所からメーカーを紹介してもらったが、人気が復活したことで忙しくなったメーカーもあり、反応は様々だった。ざっくり言えば、比較的すんなり理解を示してくれるところが約半分、「ウチはそうした取引はしない」というところが残りの半分だった。話しても理解してもらえなければ、それなりに残念な思いが湧いてくる。だが、今回も私は「取引できないのもまた仕方がないことだ」と冷静に受け止めた。

 紹介で訪問したとはいえ、初めて会った人ばかりだ。宿泊施設を開業していたが、当時29歳の私はタオルのビジネスではまだ何の実績もなかった。持っていたのは「こういう事業をしたい」という思いだけだったから「この人は一体何をしに来たのか」といぶかられても仕方なかっただろう。

今治タオル専門店「伊織」は全国に20店を展開している

 それでも最終的には何とか4社が「面白そうだから、協力しよう」と言ってくれた。複数の取引先が確保できたことで、各メーカーのいい商品を選りすぐって集められるようになった。これでタオル専門のセレクトショップというコンセプトが固まった。

 タオル専門店「伊織」の1号店は2009年12月、道後商店街のど真ん中にオープン。ブランド名は「伊予の織物」の意味だ。あせらず怒らずたんたんと進め、タオル専門店をつくろうと決めてから、わずか5カ月で新事業にこぎつけた。小売り自体が私にとって初めての経験だった。

 スタートしてみると予想以上に好調だった。開店前に周囲から「これくらい売れれば御の字だろう」と言われていた数字の2倍だった。それまであまりなかったお土産需要を獲得したことが大きく、私自身は今治タオルの持つ力を改めて感じた。紆余曲折を経ながら出店を少しずつ加速しており、東京・銀座、大阪・梅田をはじめ、現在は全国に約20店を出している。

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