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菅井 敏之(すがい・としゆき)

元メガバンク支店長

菅井 敏之

1960年生まれ。学習院大学卒業後、1983年、三井銀行(現・三井住友銀行)に入行。2003年には金沢八景支店長(横浜)、2005年に中野支店長(東京)に就任。48歳で銀行を退職。その後、起業してアパート経営を行う。2012年には、東京・田園調布にカフェ「SUGER COFFEE」をオープンした。

◇主な著書
お金が貯まるのは、どっち!? 』(アスコム) 2014
家族のお金が増えるのは、どっち!? 』(アスコム) 2015

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

元銀行支店長が教える“脱老後貧乏”のお金の使い方

「子会社に出向が決まり収入が激減しました」

2015年5月26日(火)

 ものすごく大部の本で価格も高く、内容も専門的なのに、トマ・ピケティ氏の著書『21世紀の資本』(みすず書房)が異例のベストセラーになりました。

 この本の内容を端的に紹介するなら「r>g」という不等式を証明した本だ、ということになるでしょう。

 rというのは資本収益率(利息など資本から得られる利回り)で、gは経済成長率(給与所得などの成長率)です。例外的な時期はあるものの、長期的に見れば、資本収益率は経済成長率よりもかなり大きい。したがって、資本主義社会を放置しておけば、格差は自然に拡大し、社会や経済は不安定になる。それを防ぐためには、累進課税の富裕税を世界的に導入すべきだとピケティ氏は主張しています。

 結論はまるで社会民主主義のようですが、ピケティ氏は、マルクスをまったく読んだことがないそうです。あくまで、200年間もの間の資産と所得の膨大なデータを収集、分析して結論を導きだしているのです。

結婚しているほうが銀行員の評価が有利になる理由

 まあ、フランス人の学者に言われなくても、サラリーマンとして、いくら真面目に頑張っても、給与収入だけでは、なかなかお金持ちになれないことは明らかな事実です。お金持ちになるためには、銀行から低利のお金を借りて、そのお金を活用し、純資産を徐々に増やしていくのが近道であることは、私の経験からもはっきり言えます。

 お金を借りるためには、自分自身の信用残高を増やす必要がありますが、そのためには、家計を常にキャッシュフローと資産という側面から捉えておくことです。

 企業の経営者、つまりは社長として、家計をPL(損益計算書)、BS(貸借対照表)の発想で冷静に理解し、運営していかなければなりません。

 例えば、銀行からお金を借りて事業を始めようとする際に、自己資金だけでは難しいと思えば、連結ベースで考える。親会社である親から資金を調達して、自己資金を増強する。関連会社とも言える信頼する友人たちからも、出資してもらう。そうした連結ベースで銀行に審査してもらえば、低利の事業資金が借りやすくなります。それくらいしたたかに考えて、資本収益率(r)を味方につけないと、純資産はなかなか増やせないのです。

 銀行員があなたの家計を評価する場合、あなたが若くても、結婚しているほうが比較的、有利になります。銀行は、結婚しているから、信頼できる人だと見ているわけではありません。2人分の収入があるダブルインカムだから、あるいはダブルインカムの可能性があるから、プラスの評価になるのです。

 例えば、あなたの年収が400万円で、奥さんの年収が300万円だとしたら、700万円分の評価を、銀行はあなたの家計に与えます。奥さんの資格も評価されます。現在は専業主婦で、子育てに専念しているとしても、奥さんが看護師の資格を持っていたり、美容師、栄養士、通訳などの資格を持っていたりするような、いわゆる手に職がある人ならば、「ああ、職場復帰すればこれくらいの収入が得られますね」というプラスの評価になります。大きなポテンシャルがあると、判断されるわけです。

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檜山 敦 東京大学先端科学技術研究センター 講師