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猪瀬 直樹(いのせ・なおき)

作家

猪瀬 直樹

1946年、長野県生まれ。87年『ミカドの肖像』で第18回大宅壮一ノンフィクション賞を受賞。『日本国の研究』で96年度文藝春秋読者賞を受賞。以降、特殊法人などの廃止・民営化に取り組み、2002年、小泉首相より道路公団民営化委員に任命され、その戦いを描いた『道路の権力』『道路の決着』を刊行。2006年、東京工業大学特任教授、2007年、東京都副知事、2012年‐2013年、東京都知事を経て、再び作家活動を本格化。

◇主な著書
さようならと言ってなかった わが愛 わが罪』(マガジンハウス) 2014
救出: 3・11気仙沼 公民館に取り残された446人』(河出書房新社) 2015

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

INOSEの部屋~「日本人の心」に猪瀬直樹が迫る

ビッグデータは人を幸せにできるか

2015年5月12日(火)

 もっと速く、もっと大量に、もっと便利に、もっと快適に。そうした「もっと」の追求が、自らの幸せにつながると信じ、走り続けてきた日本人。これまで紆余曲折はあったにしろ、まずまず上手くやってきたのではないか。

 しかし、加速度的な目まぐるしい変化にさらされる現代において、それまでの信念は揺さぶられ、さて何を信じて進めばいいのかと、戸惑う人が増えているように思う。

 じつは、僕もその一人だ。

 大きな渦に巻き込まれるように職を離れ、妻を失い、ただ一人ひたすら考える時間を過ごした。が、明確な答えは見えない。

 そこで、自らの部屋に「賢者」たちを招き、話を伺うことにした。「日本人の心はどこに向かうのか」「幸せとは何か」について。

 第1回のゲストは、矢野和男・日立製作所 研究開発グループ 技師長。人の動きを捉えたデータを分析し、それを人間の幸せ(ハピネス)につなげる研究を長年続け、昨年『データの見えざる手: ウエアラブルセンサが明かす人間・組織・社会の法則』を著し、注目を集めた人物だ。

 さて矢野さん、データから明らかになった「幸せな人の共通項」とは、何ですか?

作家・猪瀬直樹が「日本人の心」に迫る新連載「INOSEの部屋」。第1回のゲストは『データの見えざる手』著者・矢野和男氏をお迎えした。(写真:鈴木愛子、以下同)

身体の動きが「幸せ」を規定する?

猪瀬:はじめまして。ご著書を読ませていただきました。ウエアラブルセンサーを身につけた人の動きを記録し、それを分析することで、人間についての様々なことがわかるというアプローチはユニークですね。

矢野:ありがとうございます。

猪瀬:その中でも、僕が注目したのは「ハピネス」というキーワードです。「幸せ」とは「心」の問題であって、それが「身体の動き」に規定されるというのは、直観的にはしっくりこない。そのあたりを、じっくり聞かせてください。

矢野:よろしくお願いします。

猪瀬:でも僕は根っからの文系だから、物理学のデータとかグラフとか苦手でね…。日経ビジネスオンライン読者の皆さんにも、そうした人は少なくないと思うので、ことさらに、ごくごく基本的なことからじっくり教えてください(笑)。

矢野:承知しました(笑)。

猪瀬:そもそも矢野さんがウエアラブルセンサーをつけ始めたのはいつからですか?

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