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どうしてIT業界から移ってきたの?

シリコンバレーで増加するグリーン・ジョブとは

  • 井上 さやか

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2011年10月28日(金)

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 最近、シリコンバレーで働いている異なる業界の人から、就職に関して個人的に相談を受ける機会が増えてきた。ITや半導体など、ほかの業界で働いている方が、クリーンテック業界に転職したい、良い会社があったら教えてほしい、というのだ。

 こちらで暮らしていて感じることは、シリコンバレーに長く住んでいる人々は、産業構造の変化に敏感だということである。

 それは、シリコンバレーでは1960年代には航空・宇宙産業が栄え、それから半導体産業、パソコン、インターネットへと、主となる産業がダイナミックに移り変わっていったことと関係があるのではと思う。産業の移り変わりというものを意識しながら生活をしている人が比較的多いようだ。

 最近では特に、情報通信系のバックグラウンドを持つ人が環境・エネルギー系の職に就くことが増えてきている。電力会社や電力関連機器のベンダーがスマートグリッドと呼ばれる電力とITの融合する技術に力を入れているため、情報通信系のバックグラウンドを持った人の募集が増えているのである。

業界の違いを乗り越えて

 筆者の知り合いのAさん(20代女性)は、昨年まで大手IT企業でシステムエンジニア(SE)として働いていた。現在は、シリコンバレーのクリーンテックベンチャーにて営業を担当している。業界が異なるが、苦労はないのだろうか。そう思い、話を聞いてみた。

―― 仕事を変わったようですが、どうですか。

Aさんとても充実した毎日を過ごしています。これまでは、大手IT企業にて顧客の声を聞いて、ソフトウエアを顧客向けにカスタマイズする仕事をしていました。現在はベンチャーで働いており、営業として新規顧客開拓に携わっています。ビジネスがある程度確立されていた前職と違い、ビジネスモデルそのものから考えなければならず、やりがいがあります。

―― どうしてクリーンテック業界へ?

Aさん:エネルギー分野は、これから盛り上がっていく分野だと思い、転身を図りました。私の会社は、ホーム・エネルギー・マネジメントに関するソフトウエアを販売しているので、IT業界での知識や経験も役に立っています。社長も、これまでにIT関連の会社を数社興してきた実績のある人です。

―― 業界の違いを感じることはありますか。

Aさん:私の会社は、IT業界出身の人が多いので、会社内ではあまり感じません。ただ、一歩外に出ると、雰囲気が異なります。

 ビジネス全般としては、エネルギー業界は動きが遅いと感じます。カンファレンスに出ても、昔ながらに紙のノートにメモを取っている人が多かったり、年齢層が高かったりと、違いを感じます。

 また、技術が良いからといってそれだけでは普及がしにくく、規制や政策なども絡んできますので、ビジネス展開がより大変なように感じます。社会インフラに携わっているという実感があり、毎日が充実しています。

◇◇◇

 新しい仕事について話すAさんの表情は晴れ晴れとしており、充実している様子が見て取れた。

スマートグリッドから生まれる雇用

 エネルギー・コンサルティング会社KEMAの出したレポートによると、米国では2009年から2018年までの間にスマートグリッド関連の雇用が14万人分創出されるとのことである。

 スマートグリッドとは、電力の需要と供給を双方向通信により最適化する技術の総称である。下記のコンセプト図で示されるように、発電設備から末端の電力機器までを通信網で接続することにより、電力の需給バランスをリアルタイムで最適化できるようになる。

コメント2件コメント/レビュー

アメリカの様に東西にも広く時間差のある国では配電を効率化させる事がビジネスとして大きなものになり易い事は理解できるが、日本の様な島国で電気自動車の普及もまだまだこれからという国でスマートグリッドが目先で大きなビジネスに成長する可能性は未だ低いのではないだろうか。アメリカで既にスマートグリッドの採用で利益を上げたりした実績はどの程度あるのだろうか。 実態がよく分からないままにアメリカが取り組んでいるから真似をするのは投資のリスクを分散させる事に協力しているだけかもしれない。サブプライムローンを『儲け口』と信じて投資して大損した事を教訓として、物真似でない日本発の新たなビジネスを生み出せないものだろうか。(2011/10/28)

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アメリカの様に東西にも広く時間差のある国では配電を効率化させる事がビジネスとして大きなものになり易い事は理解できるが、日本の様な島国で電気自動車の普及もまだまだこれからという国でスマートグリッドが目先で大きなビジネスに成長する可能性は未だ低いのではないだろうか。アメリカで既にスマートグリッドの採用で利益を上げたりした実績はどの程度あるのだろうか。 実態がよく分からないままにアメリカが取り組んでいるから真似をするのは投資のリスクを分散させる事に協力しているだけかもしれない。サブプライムローンを『儲け口』と信じて投資して大損した事を教訓として、物真似でない日本発の新たなビジネスを生み出せないものだろうか。(2011/10/28)

シリコンバレーの新しい動きが汲み取れてとても参考になりました。筆者の専門分野は再生可能エネルギーとのことで、「スマートグリッド以外にも、クリーンテックには、波力・海洋発電、太陽光発電、風力発電、バイオ燃料、炭素貯蔵及び管理、蓄電池技術、電気自動車技術、太陽熱、エネルギー関連サービス、燃料電池、地熱発電等が含まれ、投資が進んでいる」とされていますが、この中に「海藻からの石油の生産」が含まれていないのは残念です。米国でも研究が進められているようですが、わが国でも小規模ながら筑波大や神戸大などを中心に小規模な研究・開発を行っています。周辺を海に囲まれている日本にとっては一番有望な再生可能エネルギーだと考えていますが、ほとんど話題になっていません。米国での動きをレポートしていただければ有難いのですが、よろしくお願いいたします。(2011/10/28)

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