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中国の新政権が目指すべき「寛容」な社会

現地随一のビジネススクール「長江商学院」学長 項 兵氏に聞く

2011年11月15日(火)

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製造業の革新、格差問題への取り組み、高齢化社会──。2012年には、中国で多くの分野で大転換が起こると予想する。アリババグループ会長兼CEOのジャック・マー氏らを輩出した、中国で屈指のビジネススクールの学長が中国のこれからを占う。

(聞き手は、谷口 徹也)

 2012年、国家主席が交代する。経済や産業、社会の変化は。

 2012年以降、次のような変化があると考えている。

(1)製造業の質的な変化。組み立て工程の請け負いから脱皮し、本格的に製造業大国への道を歩み始める。

(2)「価値」で勝負する中国企業が増えるとともに、企業におけるイノベーションの重要性が高まる。

(3)社会では(格差問題などを和らげる)「寛容さ」が重視される。「経済発展」より「調和」を目指す。

(4)サービス業の成長。GDP(国内総生産)に占める比率は約43%でまだ低い。発展の余地が大きく経済の牽引役も輸出から内需へと転換する。

(5)高齢化社会の到来。今後5年、10年で多くの問題が顕在化してくる。

(6)新エネルギー開発、環境保護について、新たな方針が打ち出される。

長江商学院学長 項 兵(こう・へい)氏 1983年、西安交通大学を卒業した後、翌年、公費派遣留学生としてカナダのアルバータ大学でMBA(経営学修士号)、会計学の博士学位を取得した。99年、教授と博士の指導教官として北京大学・光華管理学院に着任、同学院の経営者向けの短期育成センターを設立し主任になり、香港科技大学の教師も兼務した。専門は近代経営における内部統制、国有企業の株式会社化、企業経営モデル、腐敗の防止、中国の金融安全など。

 その中でも新指導部が優先的に取り組む課題は。

 目指す発展モデルは「寛容さ」の増加になると思う。「調和社会」の構築は経済発展より重要だ。

 中国に限らず、多くの新興国の企業経営者は、お金を稼ぐ能力は持っているが、でも「(社会発展に役立つ)壮大な商業機構」を作れない。ここは日本に学ぶべきところだ。

 例えばトヨタ自動車やホンダなど大企業の社長が必ずしも大金持ちというわけではない。自分が巨大な財を成す代わりに、国のためにたくさんの中産階級を作った。中国も中産階級が社会の大半を占めてこそ、「調和の取れた社会」を実現できる。

 中国でもIT(情報技術)企業の「技術」のような成功事例もあるが、まだ例外的な存在だ。今後、中産階級を増やす企業がいくつも登場し、注目されてほしい。

 日本企業にとって、どのようなビジネスチャンスが見込めるか。

 「今後起こる変化」の中に、中日連携できるチャンスがたくさんある。

 まずは製造業の改革。中国には巨大な市場があり、世界需要への取り組みも旺盛だ。一方、日本の企業は優れたノウハウを持っているが、国内市場が飽和している。両者が組めば、両国の市場で活躍の場が広がるだけでなく、世界市場で成功する可能性も高くなるだろう。

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「中国の新政権が目指すべき「寛容」な社会」の著者

谷口 徹也

谷口 徹也(たにぐち・てつや)

日経ビジネスベーシック編集長

日経ビジネス、日経情報ストラテジーの記者などを経て、2002年日経ビジネス香港支局特派員、07年日経ビジネス副編集長、09年日経ビジネスオンライン副編集長。12年日経エコロジー編集長。14年ビジネス局長補佐。16年1月から現職。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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