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急拡大する市場に乗り遅れるな

日経ビジネス アジア会議 2012 インドセッション報告

2011年11月28日(月)

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 日経ビジネスは11月15日、「アジア会議2012」を東京都内で開催した。今回のテーマは、ともに10億人以上の国民を有する2大市場である、中国とインド。インドセッションでは、同国大使や企業人らを招き、成長市場攻略の秘訣を語ってもらった。

 セッションに先立ち、冒頭、アロック・プラサード駐日インド大使は日本企業に対して激励のメッセージを発した。プラサード大使は両国間の歴史を紐解きつつ、「印日関係の強化はそのまま両国の繁栄につながる。日本はこれからも成長するし、その成長にインドはパートナーとして協力できる」と訴えた。

アロック・プラサード駐日インド大使(写真、菅野 勝男、以下同)

 セッションの口火を切ったのは、マンダム執行役員の山下充洋・海外事業部部長。同社は「ギャッツビー」や「マンダム」といった男性向け整髪料を手がけている。2011年3月期に前年度比5%増の連結売上高572億6200万円、同7%増の営業利益57億4700万円を記録した。

 山下部長によると、インド全土に化粧品を扱う小売店はおよそ1万2000店あるという。マンダムのような海外企業の商品を扱っているのはそのうちの60~75%と見られる。ただ数を追うだけでは意味が無い。広い国土の人口構成に応じて、地域ごとの代理店そしてその先にある小売店を増やそうとしてきた。

マンダム執行役員の山下充洋・海外事業部部長

 山下部長は新興国では「現地優先」と「サイジング」が重要であると指摘した。前者は、市場調査からデザイン評価まですべての現地社員の判断を優先させるという考えだ。化粧品で重要な香りの感覚などは日本人の常識を押し付けると失敗しかねない。

 後者は、販売単価に関するものだ。日本では500ミリリットルで500円の商品を、1リットルの大型サイズに詰めて800円程度で売ることは珍しくない。単価は上がるが長い目で見れば消費者にとっては得だ。しかし、裕福ではない新興国の一般庶民は、むしろ250ミリリットルで300円という量当たりは割高でも、単価が低い商品を買い求める。

 山下部長は最後に現地法人を統括する駐在員の条件として「有能な調整型より迅速な判断を下せる独断型が良い。伸びている市場だから少々の失敗は大きなリスクにならない」と締めくくった。

 続いて登壇したのは、NTTドコモの山本睦男・国際事業部キャリア・ビジネス担当部長である。同社は2009年にインドの名門財閥であるタタグループ傘下の通信会社と提携して、GSM方式で携帯電話市場へと参入している。ただし、市場参入はGSMオペレーターとしては9番目。後発であるタタドコモは、GSMサービスでのターゲットを「若年層」「都市部」「イノベーションに敏感」に絞ってマーケティングを展開した。

NTTドコモ 山本睦男・国際事業部キャリア・ビジネス担当部長

 タタドコモは参入に際して、1分単位の課金が当たり前だった業界に秒単位を持ち込んだ。当時はネットワークの不備からどこの会社の携帯電話でも通話が途切れやすかった。「5秒で電話が切れても1分間分の課金されることを利用者は不満に感じていた」(山本部長)からだ。1秒ごとに1バイサ(約0.02円)の低価格課金は消費者の心を捉えた。

 さらに、インド国民の65%以上を占める35歳以下の若年層を狙うためのブランド戦略も奏功している。多様な宗教や地域性も考慮して、国内の「docomo」ロゴは使わず、まったく新しい静止画と動画のロゴを3カ月かけて考案した。

 山本部長は講演の最後にドコモのインド進出における3つのポイントを紹介した。「パートナー企業や現地当局とのつながり」「経営トップ同士の相互理解」そして「(担当者の)内蔵の強さ」。インドに滞在した多くのドコモ社員は食中毒に苦しんだそうだ。

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「急拡大する市場に乗り遅れるな」の著者

上木 貴博

上木 貴博(うえき・たかひろ)

日経ビジネス記者

2002年に筑波大学を卒業し、日経BP入社。「日経ビジネス」「日経情報ストラテジー」「日経マネー」編集部などを経て、2016年4月から現職。製造業を中心に取材中。趣味は献血(通算185回)。相撲二段。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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