• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

“食べる花”で地域に働く場を創出

エヌ・イー・ワークス――機械・ノウハウを提供し、障害者施設も支援

  • 高嶋 健夫

バックナンバー

2011年12月22日(木)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 コスモス、バラ、カーネーション、なでしこなど、直径1~2センチの小さな花々を食用の押し花に乾燥加工する“食べる花ビジネス”で、地域に暮らす人々の雇用を創り出す――。島根県仁多郡奥出雲町に本社を置く精密電子部品メーカー、エヌ・イー・ワークスは、技術開発力と「中山間地」という立地環境を融合した地方企業ならではのユニークなニュービジネスを展開している。

 三澤誠社長(36歳)は「島根の山奥だからダメなのではなく、田舎だからこそできることがあるはずだ」と脱下請け戦略の一環として、奥出雲の豊かな自然環境を生かす独自ブランド製品の開発に挑戦。自社栽培した食用花をクッキーなどの生地に焼き込む創作スイーツを開発して、2009年に「世界にひとつだけの花」という商品名で発売、ヒット商品に育て上げた。

 さらに今年6月からは、食用花そのものを食品メーカーや有名レストランに販売する食材ビジネスへと事業領域を広げている。食用花の栽培・加工を担うのは地元の中高年の女性たち。有名な徳島県上勝町の葉っぱビジネスと同じように“地域のおばちゃん・おばあちゃんパワー”を活用しているのだ。

 その一方で、三澤社長は「私たちの技術を障害のある人たちの自立支援に活用してほしい」と、自社開発した食品機械を全国各地の障害者施設に製造ノウハウごと“技術移転”し、障害者の働く場作りと収入増に役立てもらうという独創的な社会貢献ビジネスにも取り組んでいる。既に花のお菓子の製造プラントを静岡県浜松市の障害者施設に提供しているほか、第2弾として、ビジネスモデルをさらにブラッシュアップした「シジミ殻むき機のレンタル事業」も構想している。

 「地域に根を下ろしたコミュニティービジネス」という枠組みを根底に据えながら、“地域社会の活力源”である女性や高齢者、障害のある人たちの働く場作りに取り組むエヌ・イー・ワークスの挑戦は、少子高齢社会における雇用創出のあり方に新たな視座を与えている。

「働く場所」を確保するために興した会社

 地方には、都会にはない豊かな経営資源がある。恵まれた自然環境、その土地にしかない特産品や伝統技術、そして地域社会で暮らす勤勉で優秀な人材。そうした資源を生かして、都市型産業にはないオンリーワンの製品・サービスを創り出し、地域コミュニティーの再生・活性化を図ろうという取り組みが全国各地で進んでいる。

 エヌ・イー・ワークスもそんな地域密着型の事業モデル開発を目指すソーシャルベンチャーの1つだ。同社は、三澤誠社長の故郷・奥出雲地方に対する熱い郷土愛から誕生した。「私は2人の子供を持つ親ですが、子供たちが大きくなった時に地元で生活できるようなふるさとを残していくことが、私たち大人が果たさなければならない最大の仕事ではないでしょうか」。

 同社のホームページの巻頭には「地域に根差し、雇用の創出、現金収入を得る手段の創出にこだわり続けます」という経営理念が大きく掲げられている。この言葉が象徴するように、「初めに事業ありき」ではなく、「初めに働く場ありき」で創業した点にエヌ・イー・ワークスという会社の最大の特色がある。

食材として供給を始めた食用花のサンプルを手に、「地域の雇用創出」への夢を語る三澤誠社長(撮影:高嶋健夫)

 三澤さんは1975年、奥出雲町の北隣の大東町(現・雲南市)に生まれた。高校卒業後、地元・大東町の社会福祉協議会に就職して約4年間地域福祉の仕事に従事する。社協の仕事は「地域の人たちから感謝される、やりがいのある仕事だった」が、この間に痛感したのは地域経済の疲弊だった。過疎化と高齢化が加速する中で、雇用の受け皿として誘致した進出工場が長引く構造不況のあおりで次々と撤退。三澤さんは「地域住民の自立を支援するのが福祉の仕事だが、その前提となっているのは地域コミュニティーの担い手である女性たちが元気に働き、生活を支えていること。このままでは、そんな女性たちの働く場がなくなり、地域社会そのものが崩壊してしまう」という強い危機感を覚えた。

コメント1件コメント/レビュー

話題が古すぎではないでしょうか。テレビで何度も同じ内容の番組を見ました。活字は迅速さあってこそかと。(2011/12/22)

「社会起業家の「障害者支援ビジネス」」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

話題が古すぎではないでしょうか。テレビで何度も同じ内容の番組を見ました。活字は迅速さあってこそかと。(2011/12/22)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

リクルートは企業文化そのものが競争力です。企業文化はシステムではないため、模倣困難性も著しく高い。

峰岸 真澄 リクルートホールディングス社長