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太陽電池メーカーはなぜつぶれたか

対中国、熾烈な価格競争巡るつばぜり合い

  • 井上 さやか

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2011年12月22日(木)

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 今年9月、米政府からの5億ドル超の融資保証を受け、大きな期待を集めていた太陽光発電パネルメーカーのソリンドラが破綻し、メディアをにぎわす騒ぎとなった。

 ソリンドラの破綻については様々な見解がある。中国産の太陽光パネルの価格が急激に下がっていく中で、生産コストを抑えることができず、価格競争力を失ってしまったことが一番の原因だと言われている。

 そして、最近になってまたメディアをにぎわせているのは、米国と中国の、太陽光パネルを巡る貿易摩擦の問題である。

アメリカと中国のソーラー戦争、これまでの経緯

 10月19日、米国の太陽光パネル製造会社7社が、中国の太陽光発電業界がダンピング(不当廉売)をしているとして、米国商務省と米国際貿易委員会(ITC)に提訴した。

 7社は、「米国太陽電池製造業のための連合」(Coalition for American Solar Manufacturing:CASM)という業界団体(現在152社が加盟)を作っている。CASMは、中国政府からの補助金により、太陽電池セルとモジュールが公正価格よりも廉価に販売されており、米国の産業がダメージを受けている、と主張。中国製品に対して関税をかけるよう、要求している。

 それを受けて、米国商務省は11月9日に反ダンピング調査の開始を発表。また12月2日には、ITCも中国側にダンピングの疑いがあるとの見方を示し、調査を継続すると発表した。

 米国のこうした動きに対し、中国側は反発。逆に、アメリカの再生可能エネルギーに対する保護政策が、公正な貿易に違反している可能性を指摘し、調査を始めることを発表した。さらに、12月15日には、米国産の自動車に対して反ダンピング(不当廉売)関税と反補助金関税をかけた。

一枚岩ではないアメリカ勢

 このように、米中の貿易摩擦が表面化しているのが現状だが、実は、米国の中での見方は1つではない。

 そのことは、CASMによる提訴に反対する業界団体が現れたことからも分かる。「手頃な価格の太陽光エネルギーのための連合」(Coalition for Affordable Solar Energy:CASE)と名付けられた団体に加盟する太陽光発電関連企業の数は増え続け、現在は145社となっている。CASEは、中国などが引き起こした世界的な競争は、太陽光発電のコストを下げるために大事な役割を果たしており、中国製品への関税は、国際的な競争を減らす方向に働く、と主張。貿易問題の早急な解消を要求している。

 CASEは、太陽光発電関連の雇用のうち、今回の提訴によって恩恵を得られる可能性があるのは約3%の大規模製造業者による雇用であると主張。太陽光発電関連雇用のうち据付や販売などに関するものが大半であるため、米国の太陽光業界のおよそ97%の人々はこの提訴によって不利益を被る、としている。

コメント2件コメント/レビュー

筆者は専門家であろうから大体の全体像を理解していると想像する。しかし、私の意見を言えば、この争いは米国の負けになる。なぜなら、まず、米国のソーラーモジュール業者自体がドイツ政府の補助金で利益を得てきただけの話で、中国のメーカーとなんら変わりはない。今後の貴重なアメリカ市場を守りたいという米メーカーのエゴが見て取れる。製造費では、中国の特殊事情も手伝って、中国製モジュールが一番安いのは動かしがたい事実でもある。要するに政府補助金頼みの民間会社が先行きの業績悪化を懸念して中国製品の米国流入を阻止したいだけなのである。だから、こんな不利な条件で米政府が中国相手に難題を吹っかけても結局米国が負けるに決まっている。自由な民間企業競争などという理念では50歩100歩だかからだ。 もちろん、原料シリコンは今はアメリカ企業が中国企業へ高価で販売して利益を得ているが、これは一過性で、実は本質的な問題ではない。本質的な問題は、アメリカモジュール企業も各国の政府だよりだということである。 日経NBOはこのコメントを掲載してくれなくても、コラム筆者には伝えてほしい。(2011/12/23)

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筆者は専門家であろうから大体の全体像を理解していると想像する。しかし、私の意見を言えば、この争いは米国の負けになる。なぜなら、まず、米国のソーラーモジュール業者自体がドイツ政府の補助金で利益を得てきただけの話で、中国のメーカーとなんら変わりはない。今後の貴重なアメリカ市場を守りたいという米メーカーのエゴが見て取れる。製造費では、中国の特殊事情も手伝って、中国製モジュールが一番安いのは動かしがたい事実でもある。要するに政府補助金頼みの民間会社が先行きの業績悪化を懸念して中国製品の米国流入を阻止したいだけなのである。だから、こんな不利な条件で米政府が中国相手に難題を吹っかけても結局米国が負けるに決まっている。自由な民間企業競争などという理念では50歩100歩だかからだ。 もちろん、原料シリコンは今はアメリカ企業が中国企業へ高価で販売して利益を得ているが、これは一過性で、実は本質的な問題ではない。本質的な問題は、アメリカモジュール企業も各国の政府だよりだということである。 日経NBOはこのコメントを掲載してくれなくても、コラム筆者には伝えてほしい。(2011/12/23)

Solyndra、Evergreen、Spectrawattと立て続けに倒産したが「なぜ潰れたか」の理由は単純に技術が悪かったから。Solyndraの技術は確かにクレバーだが、チューブ内にCIGSを成膜させるなど、高コストになるのは誰もが分かっていた。施工が簡素などと行っていたが問題外にモノが高い。Evergreenはリボンシリコンだが、京セラが20年以上前に諦め、Schott(旧RWE、ASE)も数年前に断念した技術だ。表面形状が粗く効率が出ない。Spectrawattに至っては、通常の結晶シリコンだが、圧倒的な技術は無く、200MW/年程度を立ち上げたところで、1GW/年程度を垂直立ち上げしている競合他社にハナから勝ち目など無い。ダンピング提訴は、オバマ政権によるグリーンニューディール政策失敗への突き上げを他に逸らす目的が見え隠れする、極めて政治色の濃い話題だ。そもそも、ブッシュ政権時代に太陽光発電産業を放置してきたアメリカに、結晶シリコン太陽電池メーカーなど残っていない。提訴した7社はSolarworld以外何処だか多くの人が挙げられないぐらいだ。(2011/12/22)

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