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高層マンション復調もブームは終焉

[不動産・住宅]オフィスは都心賃料が低迷

  • 伊藤 正倫

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2012年1月5日(木)

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 不動産産・住宅業界は2011年に続いて、省エネや地震対策など機能面で物件が選別されそうだ。特に省エネは、東日本大震災の教訓だけでなく、長引く景気低迷による消費者の節約意識にも合致し、息の長いトレンドになるとの見方がある。

 省エネ需要の囲い込み競争は、特に住宅メーカーの間で過熱している。屋上に太陽光発電パネルを設置することはもちろん、各部屋や電子機器ごとに消費電力量の推移が把握できる仕組みを備える住宅も増えている。電力の「見える化」で家庭の省エネ意識を刺激し、より節電効果が高まるというわけだ。

 国内の新設住宅着工戸数は年間100万戸を下回って推移しており、少子高齢化を考えると大幅な回復は見込みづらい厳しい環境。住宅メーカーにとって、高まる省エネ需要は難局を打開する「切り札」なのだ。

「スマートハウス」に注目が集まる

 家庭での最適な電力利用を実現する次世代住宅「スマートハウス」も注目を集め始めた。積水ハウスは、太陽電池と燃料電池、さらに蓄電池を同時に搭載する戸建て住宅を発売。IT(情報技術)を駆使し、これら3電池の放電と蓄電を管理する。日中に太陽光で生み出した電力を電池にため、それを夜間使うことで電気代を大幅に削る。

 大和ハウス工業は、高性能かつ安価な蓄電池の開発に力を入れる。住宅の基本性能だけでなく、競合他社を上回る省エネ設備も今後の競争力に直結すると判断しているのだ。

 省エネブームはマンションにも飛び火している。太陽光パネルの電力を各戸に供給し、余剰分は戸別に電力会社に売却できる。2011年、中堅マンション業者のタカラレーベンが埼玉県内で分譲。首都圏を中心に、同様の機能を持ったマンションの開発が広がっている。

 地震対策も住宅業界の重要なテーマとなる。地震対策には大きく3つの方法がある。建物や柱など構造物そのものを強化する「耐震」、地面と建物を物理的に切り離し、振動が建物に伝わらないようにする「免震」、ゴムなどを使用した振動軽減装置を壁などに埋め込む「制震」だ。

 通常の戸建て住宅は、耐震性能は十分にあるとされるが、大震災をきっかけに地震対策を強化したいとの声は多い。オフィスなど高層ビルでは免震を採用する例も多いが、免震はコストがかかるため、住宅では制震装置を採用する例が多い。

 ミサワホームは、住友ゴム工業と共同研究した特殊ゴムを使って、戸建て住宅の振動を軽減する装置を開発した。大震災以降は、この制震装置を搭載した新築の戸建て住宅の販売が大きく伸びている。

 しかし、金利が優遇された長期固定の住宅ローン「フラット35S」などの政府支援が縮小されるうえに、消費増税が住宅業界に大きな逆風となる。過去を振り返っても、1989年の消費税導入、97年の5%への引き上げ前には住宅の駆け込み需要が発生し、その後大きな反動が出た。住宅は単価が高く、増税による値上がりが大きい。

 不動産会社も順風満帆とは言いがたい。2011年4~9月期は大手5社のうち、三菱地所や三井不動産など4社の経常利益が減った。マンションの引き渡しが減ったことが主因だ。

 大手が主力とする都市部の超高層マンションは、震災時に高層階に居住者が取り残されるなどしたため、しばらく自粛ムードが広がった。その後は復調の兆しがあるものの、一時のブームは去った可能性がある。

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