「不動産投資の罠」

不動産投資の大ウソの見抜き方

第3回 嘘八百の殺し文句

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2012年1月25日(水)

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 第2回で不動産の投資基準を示したので、第3回では不動産業者の騙しの手口を暴くことにしよう。不動産を誰から買うにしても、売ることに携わる人には自分が儲かるというインセンティブがある。仲介会社でも建物を建てた会社でも管理会社でも、売ったらその人達が儲かるようにできている。1億円の物件を仲介したら300万円の手数料が入るし、歩合給もたんまり付くのだから、何としても売りたい。たとえ、購入者が損すると分かっていてもだ。不動産投資家にとって味方はいないという前提に立った方がいい。以下のうそをあなたは見抜けるだろうか。

「利回り星人」のうそ

 利回りが高い物件に投資したいと単純に考える人を「利回り星人」と呼ぶ。これを批判することで、低利回りの物件を斡旋したがる業者がいる。こうした会社は(高ではない)好利回りなどのあいまいな言葉を使う。確かに、高い利回り物件は手を出しにくい人が多いからこそ利回りが高いことがある。

 しかし、5〜6%の低利回りの物件もほぼ確実に損をする。これはそもそも利回りの定義が間違っている。ここでいう利回りは表面利回りだが、利回りは実質利回りで考えなければ意味が無い。第2回で説明したように、物件のタイプやローンの設定によって、実質利回りは変わる。例えば、築浅の表面10%と築15年の12%では、実質利回りで比較しないとどちらが儲かりそうか分からない。また、オーナーになる人の資金余裕度やローン設定能力や建物の状況(設備投資の必要性)などによっても投資の適・不適がある。不動産投資はオーダーメイド商品ということになるので、第三者のアドバイザーが必要となってくる。

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著者プロフィール

沖 有人(おき・ゆうじん)

1988年、慶應義塾大学経済学部卒業。会計事務所系コンサルティング会社、不動産マーケティング会社を経て、98年、アトラクターズ・ラボ(株)設立、代表取締役に就任。住宅分野において、マーケティング・統計・ITの3分野を統合、賃貸住宅分野では自他共に認める第一人者である。提供サービスとして、住宅市場マクロ調査・エリア市況調査・案件調査レポート・各種ASP(賃料査定・物件事例出し)などをデベロッパー、ハウスメーカー、AM会社、PM会社、レンダーなど100社以上に提供実績がある(詳細はこちら)。「投資・証券化のための不動産の調査・分析・評価の実務」(共著)、アカデミーヒルズ講師など執筆や講演でも活躍中。



このコラムについて

不動産投資の罠

不動産投資はからくりに満ちている。儲かるように見せかけることができるので、騙される人が後を絶たない。不動産投資はいつ終わるか分からない「ババ抜き」をやっているようなものだ。高く売り抜けたら、このゲームを終えることができる。最後にババを手元に残した人が大損して、最悪は自己破産することになる。不動産業界に精通した著者が、個人による安易な不動産投資に警鐘を鳴らす。

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