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韓国・現代自動車グループ力で躍進

韓南大学校経営学科 玄 永錫 教授/韓南大学校経営大学院 南 明鉉 教授(元現代自動車役員)

  • 加藤 修平,小平 和良,広岡 延隆,山根 小雪

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2012年1月20日(金)

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欧米のみならず、中国やインドなど新興国市場でも販売を大きく伸ばす韓国・現代自動車。デザインやハイブリッド車など技術面でも、着実にキャッチアップを果たしてきた。その成功の背景にあるものとは。

ともに現代自動車での勤務経験がある玄永錫教授(左)と南明鉉教授(右)。「環境変化の速い自動車業界では、韓国の経営者が持つ強いリーダーシップと素早い判断が生きる」と口を揃える(写真:菅野 勝男)

: 近年の自動車産業に変化をもたらしたのは、IT(情報技術)の発展だ。開発や生産、さらに経営を変える大きなきっかけになったと言える。

 生産のジャストインタイムを実現するトヨタ自動車の「かんばん方式」は、状況を正確に随時把握できるという点が競争力の源泉だった。また報告・提案をA3判サイズの紙1枚にまとめるトヨタ式仕事術、「A3リポート」といったものも競争力につながっていた。

 しかし今日では、海外の自動車業界でも情報のデジタル化により記録や伝達が早まり、情報を簡単に管理できるようになった。世界的にシームレスな経営を行うことも可能だ。つまり技術の発展により、ほかの国の自動車会社も「力」を得ているということだ。

 実際、ITの発展は1990年代に米自動車産業の大幅なコスト削減をもたらした。日本メーカーは既にコストを相当抑えており、ITを用いても追加のコスト削減は限られた。結果的に、ITの普及は生産方法や経営の革新を通じて、海外と日本との格差を縮める要因になった。韓国は相対的にITが普及している国で、やはり自動車産業の製品や生産、経営にプラスとなっている。

 現代自動車グループは事業領域が広い。最近は現代建設を買収し、また製鉄会社や部品メーカーもグループ内に置いて垂直統合体制を強化している。

 同社は非常に急ピッチで海外へ進出し、様々な国に工場を建設してきた。例えば中国・北京の自動車工場はわずか1年で建設を終えたが、これはグループの総合力を結集した結果だ。

 グループパワーは現代自動車の優れた経営資源と言える。2001年に275億ドルだった全体の売り上げは、2010年に1120億ドルになった。会社数も16社から63社に増え、今や従業員18万人という巨大なビジネスグループとなっている。ITから環境技術まで様々な要素がすべてグループの中に組み込まれていることが強みだ。

強いリーダーが引っ張る

 韓国では現代をはじめ、韓国人がCEO(最高経営責任者)を務める自動車会社が良い結果を出している。トップが事業の環境を十分に把握し、自社の経営資源を活用して戦略を打ち立て、これを実行して成果を収めている。

 現代自動車は鄭夢九会長の存在が大きい。ここ10年間、非常に思い切った意思決定をして現代自動車の発展とグローバル化をリードしている。強力なリーダーシップを発揮し、開発や生産のプロセスをぐっと短縮化してきた。

 ただ同社は、以前は「迅速・不正確」と言われていた。速やかだが、正確ではないという意味だ。1990年代初めの時点で、新製品開発の期間は日本メーカーと同等だった。リードタイムは非常に短い。しかし品質が劣っていた。

 この問題を解決するためCEOは様々な手を打ち、品質に生き、品質に死ぬという意味の「品生品死」をキャッチフレーズとして掲げた。結果、2004年頃には「迅速かつ正確」に変わり、現在の競争力の源となっている。

 強力なリーダーシップとスピード経営、グループ力の導入、そして根底にあるITの発展が、現代自動車の成長をもたらしたと言える。

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