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赤道直下、ケニアに咲く赤いバラ

成長する切り花ビジネス、日本からも注目集める

2012年1月16日(月)

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 アフリカの国々の輸出品と聞けば、天然資源を想像する人も多いと思う。だが、鉱物などの天然資源が乏しいケニアの主要輸出品は農産品だ。その品目の1位は紅茶、2位は切り花などの園芸作物で、この2つで輸出額全体の40%を占める。

 紅茶はインドに次ぐ生産高で、輸出量ではケニアが世界最大だ。ケニアが紅茶の大産地、世界最大の輸出国と聞いただけでも意外だと思うかもしれないが、さらに輸出品目2位の切り花、特にバラの世界的な生産地とは想像がつかないかもしれない。

 欧州向けに急成長を続けたケニアの切り花産業に日本企業も注目する。

年間4億本を輸出する大農園

 ケニアの切り花生産は1980年代後半から本格的に始まった。1990年代後半、オランダと英国の民間農園が大規模、低コスト生産を目的に進出した。さらには地元のインド系ケニア人も大規模農園経営を始めるなどして、生産量が飛躍的に伸びた。2010年のケニアの花卉輸出総額は約300億円に上る。

 大規模農園を経営する企業はケニア全土で約60社がある。栽培規模は10ヘクタール以上はあり、中には数100ヘクタール規模のグリーンハウス(温室)を持つ企業もある。

 ケニアは赤道直下に位置するが、地方によって気候に大きな差がある。海岸部は1年中高温多湿だが、ナイロビ周辺からケニア西部にかけては標高1700~2000メートルの高地が広がり、湿度が低く1年中涼しい。雨が連日降り続くことも少なく、日照が安定し、日中は年間を通じて気温20~23度程度、夜間は10~15度と花卉生産に適している。暖房や冷房で気温を調整する必要がなく、欧州に比べて有利だ。

 特にナイロビからクルマで北西に2時間ほど走ったナイバシャ湖周辺は標高2000メートルの高地で水資源にも恵まれ、輸出拠点となるナイロビの国際空港にも比較的近く、切り花の“生産基地”となっている。ナイバシャ湖の周囲をクルマで走ると幹線道路沿いに大規模な花卉農園が続く。こうした農園はハウス栽培が主体。道路からは延々と並ぶハウスが見渡せる。

 ナイバシャ湖の南方の高台で花卉農園を経営するオセリアン・ディベロップメントはケニア最大規模の農園の1つだ。キリンやアフリカンバッファローなどの野生動物も生息する73平方キロメートルの広大な敷地の中に、240ヘクタールのハウスが点在する。1982年にオランダ人のハンス・スワンガー氏が設立。4800人の従業員が働き、バラを中心に年間4億本の切り花を欧州や米国など世界に輸出する。売上高は公表していないが年間50億~100億円程度と見られる。

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「赤道直下、ケニアに咲く赤いバラ」の著者

宇賀神 宰司

宇賀神 宰司(うがじん・さいじ)

日経ビジネス記者

日経クリック、日経ベンチャー(現・トップリーダー編集などを経て、2007年1月から日経ビジネス編集記者。流通、中小ベンチャー、マネジメント、IT(情報技術)を担当する。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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