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明暗くっきり、人口が増える国、減る国

不況下でも増えるフランス、急減にあえぐロシア

2012年1月17日(火)

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 70億人を超えた世界のなかで、人口が増える国と減る国の明暗がはっきり分かれている。出生率が上昇しているのはフランス。逆に落ち込みが止まらないのはロシアだ。フランスは1955年以来人口増加がつづき、2010年に6200万人を超え、2050年に8000万人に達するまで一貫して増えつづける。ヨーロッパでは例外的な人口増加国だ。他方、ロシアは2005年の1億4300万人をピークに減少モードに入り、2050年には1億2600万人にまで減る(以下、数字は断りがないものは国連人口局2010年版による)。

(この連載「地球危機発 人類の未来」は、日経BPの環境総合サイト「ECO JAPAN」の終了に伴い、日経ビジネスオンラインで継続して掲載することになりました。バックナンバーはこちらでお読みいただけます)

公立の保育園は無料のフランス

 出生数は景気変動による雇用や収入の影響を受けやすい。日本の出生率の低迷は、長期のデフレも大きな要因といわれる。

 ところが、フランスはこの公式にあてはまらない。OECD(経済協力開発機構)の53力国を対象にした世論調査では、「今後も経済が悪化する」と答えたフランス人は6割を超えて、全体平均の28%を大きく上回った。

 ところが、合計特殊出生率(TFR=15~49歳の女性が生涯に産む子どもの数)で、フランスは1.99を維持し、ヨーロッパ平均の1.59人を大きく上回る。フランスでは他国がうらやむような“ベビーブーム”がつづいている。TFRは1965年の2.85から94年には1.65まで低下したが、その後、上昇に転じ、2000年には1.88まで回復していた。

 いまやヨーロッパで、1位のアイルランド(2.10)についで高い。パリの街中でも以前に比べてベビーカーを押す親の姿が多く見られ、子ども向けの店が増えているという。

 韓国、日本、ドイツなど多くの先進諸国では少子化が進んでいる。人口回復が困難といわれるTFRが1.5を割り込んだ国が23カ国、人口の自然減がはじまった国が14カ国もある。この数はこれから急激に増えていきそうだ。

 これらの国々はフランスに学ぶところが多いはずだ。基本的には、子どもを大切にする文化が根づいている。チケット売り場やレジなどで、どんなに長い行列ができていても、子ども連れは先頭に回してくれる。公共交通機関では小さな子を連れていれば、まず席を譲られる。

 むろん、手厚い政策も出生率上昇を支えている。背景には「人口は国力」との基本的コンセンサスがある。出産した女性には収入とは無関係に890ユーロ(1ユーロ=100円換算で8万9000円)のお祝い金と、子どもが3歳になるまで毎月178ユーロが支給される。2~3歳児が通える保育園の多くは公立で保育料は無料。午前8時半から午後4時30分まで預かってくれる。

 保育アシスタントを利用する親も多い。3歳未満の子どもを自宅で預かってくれる制度だ。アシスタントになるための研修制度や資格制度もある。保育料は年間で約1万ユーロかかるが、公的な補助が受けられる。

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