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トラとライオンはどっちが怖い?

生物多様性と同じくらい大切な価値観の多様性

2012年2月3日(金)

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 昨年3月11日に起こった大震災の衝撃は東北の人々にとって、癒すことができない大きな傷跡を残している。しかし人々は健気にも、そして雄々しくも辛い記憶を消して前へ進んでいこうとしている。それが人間の持つ強さというものだろう。

 そうした強い意思の力とは別に、人間は様々な出来事、苦悩、苦痛にも慣れていくことができるようだ。最近では大分少なくなったが、私の住む茨城県を震源とする震度3~4程度の地震はまだかなりの頻度で発生している。木造の老朽家屋は震度3でもかなり軋むし、揺れるが、家族はみなすっかり馴れっこになってしまったようだ。麻痺したと言ってもいいかもしれない。

なぜ日本人はマスクをするの?

 最近あるセミナーの講師として招かれ関西へ行ったのだが、講義が終了して駅までの送迎バスに乗り込む際、マスクをしている私にエジプト人研修生の女性が話しかけてきた。「もし気を悪くしたら申し訳ないけれど、ほかの人に聞きづらいので…」と前置きしつつ「日本人は外出するときにマスクをする人が多いが、それほど放射能は深刻なのか?」と質問する。

 私はエジプトには行ったことがないのであちらの状況はよくわからないが、彼女にとって日本の光景は、おそらくとても奇異なのだろうことは想像に難くない。私が拠点を構えるマレーシアでもSARS(重症急性呼吸器症候群)や鳥インフルエンザが猛威をふるったときにしか、こんな光景は見られなかった。まだしばらく滞在する彼女たちを脅えさせたくなかったし、研修地が関西だということもあったので、「冬は乾燥するので、風邪をひかないようにマスクをすることが多い。風邪をひいた人が他人に伝染さないようにマスクをすることもある。おそらく放射能のせいではないよ」と答えておいた。少なくとも街中で白いマスクをしている人がこれだけたくさん見られる光景というのは、日本人には馴染みでも外国の人にとっては不気味なものなのだろう。国内だけにいては、なかなかわからないものだ。

 数年前になるが、インドネシアのスマトラ島で薬草など天然物に関する国際シンポジウムが開催された。インドネシアはマレーシアと公用語が同じだし、イスラム国であり、地理的にもごく近い隣国なのだが、私はしばらくインドネシアを訪問していなかった。

 シンポジウムへの参加は私にとって久々のインドネシア訪問で、目新しいことがたくさんあった。バンコクやフィリピンでよく見られる軽トラックやバンを改造した乗り合いタクシーのようなものがたくさん走っていること。紙に包まれたご飯をケンタッキーフライドチキンで売っていること…。新鮮な気持ちでとても楽しかった。

 シンポジウムは地元の大学が主体になって運営しており、ボランティアの多くはその大学の学生たちであった。マレーシアで大学生といえば、得手不得手はあるにしてもとりあえず英語の読み書き話すはひと通りできると相場は決まっているが、インドネシアの場合は日本の大学よりいくらか良い程度であった。

 3日間の開催期間中、参加者向けの昼食が講堂で供されるのだが、ボランティアの女学生たちはみんなで集まってキャッキャいいながら食事をとっている。ある日、円形の大テーブルについて食事をしていた私と家内に女学生たちが恐る恐る質問をしてきた。

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中谷 巌 「不識塾」塾長、一橋大学名誉教授