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風力と地熱は、原発や火力と同じくらい安くなりうる

日本初、再生可能エネルギーの発電コストを体系的に試算する

  • 田中 良典

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[2/5ページ]

2012年2月9日(木)

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風力は量産効果、技術革新で価格が下がりうる

<風力> 風力(陸上)については、立地条件によって建設コストが異なるが、系統強化・安定化のための追加投資もなく、建設コストが安いなどの条件が揃えば、2010年のモデルプラントで9.9円/キロワット時と試算された。

 2030年モデルプラントで見ても、量産効果・技術改善・ウィンドファームの大規模化などによるコスト低下を見込んだ「国際エネルギー機関(IEA)のシナリオ」の低減率を用いて試算すると8.8円/キロワット時となり、社会的費用を上乗せした原子力や石炭、LNGと同等のコストになりうると試算された。

 一方で、立地条件により建設コストが高い場合や、欧米と比べて立地制約・輸送制約などの高い日本の特殊性を勘案し、価格低下が見られない場合には、2010年や2030年のモデルプラントにおいて17.3円/キロワット時で高止まる、との試算も示した。

 風力(洋上)については、着床式を想定し、資本費を陸上風力の1.5~2倍と見込み、2010年モデルプラントで9.4~23.1円/キロワット時、2030年モデルプラントで8.6~23.1円/キロワット時と見込んだ。

<地熱> 地熱については、稼働年数も長く、安定的な発電が可能という特徴があり、発電コストは2010年や2030年のモデルプランともに10円/キロワット時前後と試算され、コスト的には社会的費用を上乗せした原子力や石炭と同レベルとなった。

 ただし、この試算には地熱資源量の調査費用が含まれていないこと、規制区域外から規制区域内の熱源に向けて斜め掘りして水平距離が長いと、コストが増え、掘り当てる確率が下がることに留意する必要がある。

<太陽光> 太陽光については、2010年モデルシステムは、近年の補助実績や関連事業者へのインタビューに基づき試算したところ、30円/キロワット時以上と、他の電源と比べても高い水準となった。

 この点については、ここ2~3年の足元の急速な価格低下を反映していないとの指摘も見られたが、[1]他の電源とデータ収集方法を揃えるという理由や、[2]世界的な需給ギャップを受けて、海外企業の倒産を招くような無理な価格低下が適切な生産価格を反映していると言えるのか、という理由から、上記のとおり試算を行うこととなった。

 しかし、将来については、欧州太陽光電池工業会(EPIA)の累積生産量見通しを用いて、生産量が増えることにより価格が低下するという学習効果や、耐久性の向上などの技術進展を前提とした試算を行ったところ、2030年には大幅な価格低下が期待され、現在の2分の1から3分の1となり、石油火力よりも安くなる可能性が示された。

コメント16件コメント/レビュー

なぜ系統安定化の話がお金の話より後回しにされるのか理解に苦しみます。この人はいったい電力供給の責任をどう考えているのでしょう。風力にしろ太陽光にしろ電力系統の主要な地位を占めるに足る技術が確立されてからコストの議論に入るべきです。できもしないことを前提にお金の話をしても無駄です。まずはキチンと技術を確立すべきです。電気を起こすだけが発電ではありません。(2012/02/10)

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いただいたコメント

なぜ系統安定化の話がお金の話より後回しにされるのか理解に苦しみます。この人はいったい電力供給の責任をどう考えているのでしょう。風力にしろ太陽光にしろ電力系統の主要な地位を占めるに足る技術が確立されてからコストの議論に入るべきです。できもしないことを前提にお金の話をしても無駄です。まずはキチンと技術を確立すべきです。電気を起こすだけが発電ではありません。(2012/02/10)

地熱発電に興味があります。それも大深度地熱発電とか、マグマ発電とか深いところから膨大な熱を取り出す方法です。従来の自噴形地熱発電は、そもそも容量が限られる上、立地問題や、温泉との干渉など、些細ではあっても難しい問題を含んでいますが、火山立地でなくとも地下10kmで300度の温度上昇があると言われるのですから、そこまで掘り下げて高温の地殻の熱を利用すれば、原発のように地方に巨大プラントを立地出来ますから、公園内立地や発電容量の問題もまとめてクリアできる上、自前資源ですからエネルギー安全保障にも貢献します。大深度掘削が難しいかも知れませんが、水平に何十キロも掘れる日本のシールド掘削技術をもってすれば、縦に10km~20kmも到達不可能な距離ではないのじゃないでしょうか。あらかじめ蒸気発生プラントを積んだシールドマシンを地下に送り込むイメージでしょうか。高温環境下でも掘り進むロボット掘削機などの技術をパッケージで開発すれば国際的競争力にもつながります。それらをまとめて原発のように莫大な金が動く国家プロジェクトとすれば、重工業界もこぞって参入してくるんじゃないでしょうか。地殻発電ムラなど結成してみてはいかがでしょう。同じ掘るのでも、放射性物質の地層処分場と違って立地は引く手あまただと思います。(2012/02/10)

 結局、原子力しかり、再生可能エネルギーしかり、政治的にある発電方法の導入を進めようとする場合には、都合の悪い前提はすべて無いことにして試算するというやり方が良くわかりますね。 これでは意味がない。(2012/02/10)

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