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メガバンク株、今が買い時?

解かれる「1兆円増資」の呪縛

  • 伊藤 正倫

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2012年2月20日(月)

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 「ある外国人投資家は、5年か10年に1度あるかどうかの上げ局面かもしれないと見ていましたよ」。シティグループ証券の銀行担当アナリスト、野崎浩成氏は、ここに来て国内外の投資家からメガバンク株についての問い合わせが後を絶たないという。

 2011年、メガバンク株は株式市場でほとんど相手にされていなかった。通年の株価パフォーマンスは、三菱UFJフィナンシャル・グループ(FG)と三井住友フィナンシャルグループがともに25%の下げ。システム障害で評価を落としたみずほフィナンシャルグループは32%安で、11月にはおよそ8年ぶりに株価が100円を割った。

昨年は地銀にも完敗した

 これに対し、業界全体の値動きを示す業種別日経平均の「銀行」は6%の下落にとどまった。メガバンク株はベンチマークに対して“大負け”である。昨年からくすぶり続ける欧州債務危機の影響が読みづらく、欧米の金融機関の株価がさえないことも災いした。最大の買い手である外国人投資家にとって、メガバンク株を買う意味は特になかった。

 それでも規約上、日本の銀行セクターを組み込まざるを得ない投資家は、海外展開をほとんどしていない地銀株に逃げ込んだ。静岡銀行や中国銀行といった有力地銀の一角は、昨年のパフォーマンスをプラスで終えている。野崎氏は「しばらくメガバンク株を見ていなかったため、自力では評価しかねる投資家も多い」と明かす。

 合計時価総額が12兆円と、日本を代表する3銘柄にしては惨憺たる状況だったわけだが、年が明けると地合いは180度転換した。投資家にとって最大の懸案だった欧州で、欧州中央銀行(ECB)による巨額の資金供給オペが始まり、メガバンクの資金繰り懸念も後退した。米連邦準備理事会(FRB)は2014年終盤までゼロ金利政策を続けると表明。さらには14日、日本銀行が、消費者物価の前年比上昇率で「1%をめど」に金融緩和を推進すると表明した。日米欧の金融緩和は銀行株、特に海外で手広く融資するメガバンクに追い風になるのは確かだ。

 しかし、それにしても上昇が急である。3メガバンクの年初からの株価上昇率(16日終値ベース)は22~24%。昨年1年間の負けを一気に取り戻さんばかりの勢いだ。銀行業界の中の株価上昇率ランキングでも、復興需要期待から値動きがやや投機的になっている東北の地銀を除けば3メガバンクが上位を独占している。売買も盛んで、16日には東証1部の売買代金ランキング上位5社にそろって入った。

 当然ながら、いくら金融が緩和されても企業の資金需要が上向かなければ、銀行にとっては単に資金調達コストが安くなるだけ。低金利がすっかり定着している中で、収益へのインパクトは限られる。年明けからの株価ラリーが、昨年売られすぎた買い戻しだとしたら、宴は終わりに近づいている。

 では、もっと中長期的な転換点となっている可能性はないのか。そうであれば、株価にはまだまだ上昇余地があるはずだ。上の株価チャートは、リーマンショック以降のメガバンク株の値動きを示している。日経平均株価は75%の水準まで戻しているのに対し、三菱UFJでさえ5割未満だ。

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