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自粛から日本酒を救え~支援サイトが続々と立ち上がった

  • 伝農 浩子

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2012年3月7日(水)

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 2011年3月29日、石原慎太郎都知事が放った矢は、見事に跳ね返って知事自身に刺さった。「桜が咲いたからといって、一杯飲んで歓談するような状況じゃない」という発言だ。この言葉に反発を感じる人々の声が高まった。

 この出来事と前後して、「東北の酒を飲もう」「日本酒を守ろう」というウェブサイトが続々と生まれた。その背景とこれからの展開を追った。

震災後の自粛の空気を一変させた「ハナサケ!ニッポン!」

 石原発言から4日後、4月2日(土)の夕方、被災した岩手の蔵元や杜氏が「被災地のためにもお花見をしてください」と自ら語る2本の映像が次々にYou Tubeにアップされた。2日後の4日にもまた1本。

 実はこれらの動画は、偶然に同じタイミングでアップされたものではない。「ハナサケ!ニッポン!」というキャンペーン活動の一環だった。仕掛けたのはタカハシマコトさん。広告代理店の博報堂に勤務するクリエーターだ。ただし「ハナサケ!ニッポン!」は全くの個人として起こした行動。先の石原発言に疑問を持ち、不快感を持った人が周囲にも多かったことから思い立った。

タカハシマコトさん。腕には、三陸町で作られている「浜のミサンガ」が見える。ミサンガは、祈りを込めて腕に巻くもの。「浜のミサンガ」は、被災した沿岸部の主婦の方たちが作っている。博報堂 エンゲージメントクリエイティブ局に勤務

 協力したのは、岩手にある3軒の酒蔵だ。「南部美人」を主銘柄とする南部美人の専務・久慈浩介さん。「あさ開」を醸造するあさ開の杜氏であり「現代の名工」でもある藤尾正彦さん。「月の輪」を醸す月の輪酒造店4代目であり杜氏の横沢裕子さん。

 タカハシさんが語る。
 「僕は、お酒が好きでよく飲むんですが、そんなにこだわって飲んでいたわけではありませんでした。酒蔵に知り合いもほとんどいません。協力してくれそうな蔵を岩手にいる友人に紹介してもらったため、スタートはこの3蔵になりました」

 「仕事の段取りと一緒なので……」とタカハシさんは謙遜するが、3軒の酒蔵を巻き込んで、起こした行動は素早かった。もちろん、一連の作業はすべて、就業時間以外の時間を使って秘密裏に行なった。博報堂が仕掛けたものと誤解されないよう、身元を隠すことに細心の注意を払った。取材や問い合わせに対して勤務先を明らかにしたのは、花見が一段落した5月末だった。

「ハナサケ!ニッポン!」のサイトから自由にダウンロードできるポスター素材。4月6日に立ち上げた「ハナサケ!ニッポン!」のサイト上で、ポスターなど自由に使える素材を提供している。「ハナサケ!ニッポン!」の提言に賛同していることを書き込んで、お花見で使う。

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