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「標準化アイデア発掘隊」を国の予算でつくろう

国際舞台に日本が復活する方法(後編)

2012年3月8日(木)

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 前回は、各国が自国産業の国際競争力の強化を目指して戦略的に世界のリーダーポジションを次々と奪い合っているなか、なぜ日本だけが取り残されているのかについて考察した。今回はその解決策として期待できる新たな国の制度について述べたい。

経産省が提案するトップスタンダード制度

 2012年度から、経済産業省の「トップスタンダード制度」がスタートした。業界団体などでのコンセンサス形成を必須としない、新しい国際標準提案のプロセスである。わかりやすい資料がすでにWEBに開示されている。経済産業省は「優れた技術であっても、国際標準化に失敗すれば市場の獲得に支障が生じ、事業展開が困難となる場合も存在。研究開発の初期の段階から、戦略的な研究開発と標準化の一体的推進を描くことが重要」とこの制度の動機を説明している。

 一方では、2008年から2009年の1年間を見ても、他国が軒並み国際提案件数を増加させている(韓国:20→25、中国:11→23、米国:8→18)のに対して、日本は22→16と下がっているという実態を指摘している。

 その原因を、「業種多企業という我が国特有の産業構造に起因し、現在ではコンセンサス型の国際標準提案が行われているが、企業が優れた技術を用いた製品を開発しても、国内調整に時間がかかることなどの問題から、海外の競合企業に比して、戦略的な国際標準化活動が低調である」としている。この見解は前回私が指摘した分析(ボトムアップが問題だ)とほぼ合致する。

図1:国内委員会がある場合提案プロセス(出所:経済産業省公開資料)

 それではどのようにこれを解決するのか? 同資料には2つの事例が述べられている。まず、図1は既存の国内委員会(業界団体)は存在するがコンセンサスを得るのに手間取っている場合である。事例として有機EL照明の材料評価技術を挙げている。

 新しい技術の出現により、製品としては同じカテゴリに属しつつも全く異なる国際標準体系の構築が急がれる分野では、既存技術に対応した工業会は、全く異なる技術の国際標準化活動に対応することが実質的に困難であった。それをトップスタンダード制度でテコ入れすることにより国際提案を早期に実現するとある。

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「「標準化アイデア発掘隊」を国の予算でつくろう」の著者

市川 芳明

市川 芳明(いちかわ・よしあき)

日立製作所国際標準化推進室主管技師長

2000年、日立製作所環境ソリューションセンタ長などを経て、現職。IEC(国際電気標準会議)TC111議長、ISO TC 268/SC1議長、ISO TC207エキスパート。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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