• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

腕時計が映すボーダーレス時代の進展

最新型「セイコー」は自分の居場所を知っている

  • 小谷 真幸

バックナンバー

2012年3月13日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 「グローバル時代」「ボーダーレス時代」との言葉を毎日のように耳にする昨今。企業は着々と海外進出を拡大し、個人が出張や旅行で国外に出かける機会も一段と増えている。世界経済の一体化や為替の円高が、企業や個人の海外志向を後押しする。

 そんな「国境なき時代」を象徴するかのような新製品が今週発表された。セイコーウォッチが今年9月から発売する最新型腕時計「セイコーアストロン」だ。全世界の39のタイムゾーン(時間帯)に対応し、現在地時刻を取得する機能を世界で初めて搭載する。

世界中どこでも正確な時間を刻む

 セイコーアストロンは、セイコーエプソンが独自開発した高精度の小型GPS(全地球測位システム)モジュール(機能部品)を活用。4基以上のGPS衛星からの電波を同時にとらえて緯度や経度、高度情報を測定する。この位置情報を基に、地球全体を約100万個に分割したブロックの中から利用者の「居場所」を特定し、該当するタイムゾーンの時刻を表示する仕組みだ。高度2万キロメートルの上空を周回する24個のGPS衛星には、誤差が10万年に1秒という高精度の原子時計が搭載されており、この時刻情報を利用する。時刻合わせの操作は、空が見える場所で腕時計のボタンを長押しするだけで済む。

ビジネスシーン向けとカジュアル兼用の計5モデルを発売。価格は15万2250~21万円(希望小売価格)

 時刻を自動調整する腕時計としては、「電波時計」が知られているが、専用の電波塔から受信する必要があるため、使える地域が日本や米国、欧州、中国の一部などに限られる。一方、セイコーアストロンは世界に39あるタイムゾーンのすべてに対応しているのが画期的な点だ。

 「砂漠でも、太平洋のど真ん中でも、アルプスの頂でも正確な時間を表示させることができる」。セイコーホールディングス社長兼セイコーウオッチ社長の服部真二氏は誇らしげな表情でそう語る。腕時計もまさにボーダーレス時代に突入したわけだ。

 太陽光や蛍光灯などの光を電気エネルギーに変換して駆動するソーラー方式なので、定期的な電池交換も不要。少ない電力でもGPSからの微弱な電波を受信して時刻設定に活用できるという、セイコーエプソンのデバイス技術やアンテナ技術、電源技術、信号処理技術などが生かされている。GPSモジュールは従来品の5分の1の低消費電力を実現。セイコーエプソンの碓井稔社長は、「研究開発力やGPS技術、半導体技術、精密加工技術といったエプソンの持つすべての力を結集した」と語る。今後は、さらに小型化したGPSモジュールも開発・投入していきたいという。

「トレンド・ボックス」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント

いただいたコメント

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

閉じる

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

夢の実現にあたっては強く「念ずる」。そうした心構えを支えにビジネスの世界の荒波を渡ってきました。

後藤 忠治 セントラルスポーツ会長