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石造りの壁よりも柳のように“しなやかな組織”が強いワケ

「BCPそのもの」ではなく「BCPを作る仕組み」こそが生きる

  • 熊谷 勇一,小坂 義生

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2012年3月21日(水)

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 2011年は東日本大震災だけでなく、ユーロ金融危機、タイ洪水、中東革命など、社会を揺るがす出来事が多発し、多くの企業が事業継続計画(BCP=Business Continuity Plan)の重要性を再認識することになった。東日本大震災後の日本のあるべき姿を示した書籍『しなやかな社会への試練』の共同執筆者、京都大学防災研究所の林春男教授に、企業が策定するBCPについて聞いた。

──『しなやかな社会への試練』の前著である『しなやかな社会の創造』でも提唱されている「リジリエンス」の考え方を、改めて教えてください。

林:「リジリエンス(Resilience)」には弾力性、復元力、回復力などの訳語がありますが、もう少し分かりやすく表現すると「しなやかさ」です。災害・危機に対応するために、組織はこの「リジリエンス」の考え方を取り入れなければなりません。

京都大学 防災研究所 教授 林 春男氏

 リジリエンスの考え方を取り入れた社会は、「被害が発生して影響を受けても、柳の枝のようにしなやかに立ち直る社会」を意味しています。「リジリエンス=しなやかさ」を高めるとは、ある程度の丈夫さと、災害・危機の影響を受けてもすぐに回復する力を併せ持つことでもあるのです。そしてリジリエンスを高めることは、自治体、企業を含めてあらゆる組織に当てはまるのです。

 災害を例にすると、「防災力」と「減災力」の2つを持つことです。防災力は、地震に強い建物や防潮堤などを造ることです。減災力は、災害・危機対応のための体制や仕組みを整えることです。減災力は防災力に比べればまだ新しい考え方ですが、東日本大震災以降、広く指摘されるようになりましたので、既に聞いたことのある方も多いかと思います。

 もう少し詳しくリジリエンスを高めるとはどういうことなのかを、下図にある三角形を使って説明しましょう。

 三角形にある縦軸は、災害・危機の影響による機能の低下の度合いを表しており、上限にいくほど被害は軽微であり、下にいくほど甚大な被害を受けた状況です。横軸は復旧までの時間を表しています。被害を受けてから全快した状態になるまでの時間です。縦軸を防災力、横軸を減災力と言い換えることもできます。

 そして被害の大きさと復旧時間に当たる辺から成る三角形の面積が、脆弱性になります。この脆弱性を表す面積が小さい社会ほど、災害・危機に負けない社会、つまり「リジリエンス」を実現した「しなやかな社会」だと言えます。

 災害・危機対応において、減災力を高めることは、いま多くの被災自治体で策定されている復興計画に盛り込まれるようになっています。これは、会社組織においても同様です。日本の企業に求められているのは、BCPの策定です。BCPはリジリエンスを高めるための手法として重要な意味を持つのです。

 企業が直面する災害・危機は、自然災害に限らず、火災や事故、金融市場を含めた経済環境の変化など多様です。BCPの策定は、企業活動に必須です。

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