• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

百貨店とデニム業界とユニクロの齟齬

春の銀座に見るアパレル業界の課題

2012年3月27日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 関西で生まれ、関西に育った者には「銀座」の持つステータス性がイマイチ実感できない。大阪市・天王寺地区にあるショッピングセンター「あべのキューズモール」が立っている場所は、それまで「あべの銀座」と呼ばれた小汚い路地裏だった。筆者が「銀座」と聞いて真っ先に思い浮かべるのは「あべの銀座」であるから、いかに「銀座」に対して親しみがないかがよく分かっていただけるだろう。

 その「銀座」(もちろん「あべの銀座」ではなく本物のほう)が3月に入って注目を集めている。1つは、3月16日にオープンした世界最大の「ユニクロ銀座店」である。12層の売り場を持つというが、いくらメンズ、レディース、キッズに分かれているとはいえ、あんなにベーシックなアイテムばかりを12層も陳列するのだろうかと思うとそれほど興味を持てないのも事実である。

 あるOEM(相手先ブランドによる生産)事業者はこんな説明をする。「ユニクロは物流倉庫を増やす代わりに店を大型化して物流倉庫の機能を兼ねさせている」。実際に倉庫の代わりなのかは分からない。しかし、最近のユニクロの新店舗が巨大化の一途をたどっていることだけは間違いない。

百貨店主導のデニムファッションショー

 もう1つは3月24日に開催された野外ファッションショー「銀座ランウェイ」である。

 これは銀座に店を構える百貨店が音頭を取って、デニムを主軸アイテムに据えたファッションショーを銀座の路面で開くというものである。広島県福山市に本社を置く、日本最大手のデニム生地メーカー、カイハラから生地の提供を受けており、日本ジーンズ協議会も主催の一端に名を連ねている。実は筆者は世間的には注目度の高いユニクロ銀座店よりも、こちらのイベントが気になった。

 筆者は長らく、岡山(児島・井原)や広島(福山)のデニム産地を取材しており、カイハラにも日本ジーンズ協議会にも顔見知りの方が何人もいる。そのため、こう書くのは非常に心苦しいが、このイベントの概要を聞くとどうにも「ケツの座りが悪い」(汚い言葉で失礼)という感覚に囚われる。

 ある方には「児島や井原、福山(3つともデニムの産地)でファッションショーをやるよりも銀座の方が発信力あるよ」と言われた。それはこの方のおっしゃる通りである。岡山や広島までお客を呼ぼうと思ってもなかなか大変であるし、その辺りで開催すれば単なる地元のデニム祭りと変わらない。銀座が最適とは言わないが、渋谷でも原宿でも恵比寿でも構わないから東京で開催すべきであることは間違いない。

 それでは、なぜこのイベントに抵抗感を覚えるのか。それは「銀座の百貨店が音頭を取った」ように見えることだろう。

 まず、百貨店がなぜ今さらジャパンデニムなのか、と疑問を感じる。もちろん百貨店でもジーンズを販売していることは知っている。何店舗も百貨店のジーンズ売り場を見たこともある。しかし、2005年に盛り上がった「高級プレミアムジーンズブーム」の際、百貨店は国内メーカーよりもインポートブランドを重視した。当時のインポートブランドは1万9800~2万9800円が中心価格帯だった。

コメント0

「「糸へん」小耳早耳」のバックナンバー

一覧

「百貨店とデニム業界とユニクロの齟齬」の著者

南 充浩

南 充浩(みなみ・みつひろ)

フリーライター、広報アドバイザー

1970年生まれ。洋服店店長を経て繊維業界紙に記者として入社。その後、編集プロダクションや展示会主催業者などを経て独立。業界紙やウェブなどに記事を書きつつ、生地製造産地の広報を請け負う。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

大量陳列、大量販売というのがある程度限界にきているのかなと思います。

松﨑 曉 良品計画社長