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円安を信じられぬ個人投資家

流れ反転も動き小さいFXのドル円相場

2012年3月26日(月)

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 日米欧の金融緩和を機に、為替相場の流れが変わっている。ドルなど主要通貨に対して進む円安に、外国為替証拠金(FX)取引を手がける個人投資家も戦略の見直しを迫られている。

 東京金融取引所のFX取引「くりっく365」の売買動向は、2月末こそ利益確定の円買い・ドル売りの動きが目立ったが、3月に入ると徐々にドル買いの動きが増えてきた。しかし、激しく売り買いするような大きなトレンドにはなっていない。

 個人投資家が進む円安に対して大きな動きをしないのは、現在の為替相場の特殊性に起因している。

 主要国の金融緩和政策で資金供給量が増えると、通常は「リスク・オン」と呼ばれる状態となり、高金利通貨など値動きが相対的に荒い通貨が買われ、円やドルなどの主要通貨は売られやすくなる。しかし足元の動きを見ると、リスク・オンの状態であるにも関わらずドルが買われている。現在、ドルは円だけでなく、豪ドルや南アフリカランドといった高金利通貨に対しても強い。

 もっとも、高金利通貨は今年に入ってから、ユーロ問題でギリシャが無秩序なデフォルト(債務不履行)を回避し、一応の決着を付けたことでリスク許容度が高まり、先行して上昇してしまっている。上昇余地が限られてきていることから、小幅な動きにとどまっている面もある。

金利上昇期待の米国、緩和長期化の日本

 それよりも、ドル高進行の一番の理由は米国の金融政策にある。米連邦準備制度理事会(FRB)は1月の連邦公開市場委員会(FOMC)で、金融緩和策を2014年終盤まで続けること、そして必要とあらばさらなる量的金融緩和(QE3)も辞さない姿勢を示した。3月13日に開催されたFOMCでも、このスタンスは崩されなかった。

 しかし、市場は米国の経済指標が想定以上に改善していることから「緩和策は2014年初めには終了し、利上げに踏み切るのではないか」と見ている。2月の米小売売上高が市場予想を上回る高い伸びを示したほか、13日のFOMCでも景気判断が上方修正された。原油高でガソリン価格が上昇するなど、インフレも懸念される。緩和を早期終了してもおかしくない材料がそろっているだけに、金利引き上げを期待するドル買いが始まっている。

 対照的なのが日本の金融政策だ。2月13日、14日に開かれた金融政策決定会合で日銀は「物価上昇率1%が見通せるまで強力に金融緩和を推進する」と発表した。この強いメッセージは、市場関係者に「金融緩和策は長期化するだろう」と受け止められ、円売り強化につながっている。

 この日米の金融緩和政策の「温度差」が目下の円売り・ドル買いにつながっている。「経済指標や要人の発言に反応しながら売買できるため、ドル円相場は個人にとっても分かりやすい取引環境になっている」(外為どっとコム総研のジェルベズ久美子研究員)。それでも当面は、円安トレンドを見込みながらも、頻繁に利益確定する取引が主流となりそうだ。

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「円安を信じられぬ個人投資家」の著者

武田 安恵

武田 安恵(たけだ・やすえ)

日経ビジネス記者

大学院卒業後、2006年日経ホーム出版(2008年に日経BPと合併)に入社。日経マネー編集部を経て、2011年より日経ビジネス編集部。主な担当分野はマクロ経済、金融、マーケット。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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浜田 健一郎 ANA総合研究所 シニアフェロー・前NHK 経営委員長