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携帯電話をめぐる一見相反する判決が意味するところ

分かり難いインドの法制度、日本企業はどうする

  • バルビール・シン

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2012年3月27日(火)

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 このところ、日本企業にとって、インドは最も関心の高い投資先の1つに浮上している。日本政府も、両国の経済的な関係をさらに密なものに引き上げようと多大な努力を講じている。こうした状況下で、法律問題の専門家として、現地から、インド市場に参入する際に参考になる法的事象について、この連載で解説していきたい。

 経済が急拡大しているインドでは、社会と経済の基本的なインフラを整備するために、多大な外国資本が必要となっている。だが、外国人投資家の立場からすれば、インドの政治や法的制度は懐疑的なものに見えている。

 どのような発展途上国でも、司法の役割は尊重されなければならない。特に民主主義の国ではなおさらだ。ところが、新興国では、人々の活動がシステムや枠組みを超えてしまうことが時々ある。そうした状況を正すために、司法は重要な役割を果たしているはずだ。

 インドでも同じである。経済が急拡大する中で、中央政府の意図と、行政の動きや規制が、ズレているように見えることが起きる。また時には、裁判所は、外国人投資家と彼らのインドへの投資を保護するように提言をすることもある

 最近、インド最高裁判所が出した2つの判決は外国人投資家の間に動揺をもたらした。既にインドに進出している外資系企業だけでなく、またインドに投資を考えている会社も、複雑な心境を抱いただろう。

インド外での企業買収に課税できるか

 1つめは「ボーダフォンの税紛争」と呼ばれる案件についてのものだ。これは、英ボーダフォングループがインド国外にある企業の株式を約20億ドルで買収した際に、インドでその取引に伴う譲渡益への課税が可能かどうかを争っていたものだ。ボーダフォングループは、香港のハッチソン・ワンポア系のキプロスにある会社を2007年に買収した。このキプロスの会社は、インドの通信会社を間接的に支配しており、インドの通信省が発行した免許と膨大な数のユーザーを有していた。

 インドの国税当局はキプロスでの株式の譲渡は、事実上インドの通信会社の売却であり、インド国内にある資産の取引であると主張し、ボーダフォンがこの取引に関してキャピタルゲインを支払う法的責任が発生すると申し立てた。

 これに対して、ボーダフォン側は、この事業買収はインドの国外で発生しており、インドの税法はこの取引には適用されないと反論していた。(当初は、ボーダフォンに対して不利な判決が出ると見られていたものの、)最終的にはインドの最高裁判所はボーダフォンの主張を支持した。その要点はこうだ。

(1) 取引はインドの国外で行われており、たとえ主要な資産がインド国内にあろうともインドの税法は適用されない。

(2) インドでの投資を目的に合法的な企業形態を設けている外国人投資家が、それに対して課税を請われた場合は苦情を申し立てることができる。

(3) 外国からの投資に対する政策については確実性と継続性が求められる。外国人投資家は税務条約による利益を、インドの税務当局やインドの規制によって侵害されない。

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中村 克己 元ルノー副社長、前カルソニックカンセイ会長