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第一回 「何もかも足りない」世界で一番新しい独立国家

2012年3月30日(金)

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 2月20日、自衛隊の施設隊約120名が南スーダンの首都ジュバに到着した。すでに現地入りしていた司令部要員や現地で支援調整を行う部隊に加えて、道路等のインフラ整備を行う主力の施設隊が到着したことで、自衛隊の南スーダンでの活動がいよいよ本格的に始動する。

 南スーダンは長年の南北スーダン内戦、和平合意の履行を経て、昨年7月9日に独立をした世界で一番新しい国家である。これに対して我が国は、国連からの要請を受けて、「国連南スーダン共和国ミッション(UNMISS)」に対し、陸上自衛隊の施設部隊最大330名と、同部隊の活動を支援するため、国連や現地政府機関等との調整を行う陸自の部隊最大40名を派遣することを決定。今年1月から順次部隊を展開している。

 日本政府は、「国際社会の責任ある一員として、主要国と協調し、南スーダンの平和と安定に積極的に関与していく」とさらりと自衛隊派遣の意義を説明しているだけで、国内では今回の自衛隊南スーダン派遣について真剣な議論がなされた形跡はない。

 しかし、国際的にみれば、昨年はアフリカ東部ジプチに、ソマリア沖アデン湾で海賊対策任務に従事する海上自衛隊の(事実上の)基地を開設したばかり。自衛隊にとって初の本格的な海外基地をジプチにつくり、今度は南スーダンに300名規模の陸上自衛隊の派遣を決めた訳である。「日本の狙いは何だ?」と疑われたとしても無理はない。

 国際的には「軍隊」と見なされる我が国の組織が、海外でどんな活動を行っているのかについて、我々はもっと関心を持つべきではないだろうか。これから自衛隊が本格的に活動を開始する南スーダンとはそもそもどんなところなのか。世界で一番新しい国家の国づくりとはどのようなものになり、そこで自衛隊が展開する活動とはどんなものになるのだろうか。そして、その国際政治上のインパクトはいかなるものになるのだろうか?

 このコラムでは、2月上旬から3週間にわたり現地を取材した国際政治アナリスト・菅原出氏が、南スーダンの最新情勢と自衛隊の活動をレポートする。

アフリカ最後の未開発地域の争奪戦

 スーダンは1956年の独立以来、50年にわたり紛争に悩まされた。エジプト、リビア、チャド、中央アフリカ、コンゴ民主共和国、ウガンダ、ケニア、エチオピアそしてエリトリアと9カ国と国境を接する「地政的な環境」から隣国の影響を受けやすく、政治的な安定を維持するのは非常に難しい。

スーダン国内でも、様々な対立から多くの紛争が起きてきたが、中でもイスラム教の北部とキリスト教の南部間の南北内戦は1983年から2005年まで続き、実に200万人の国民が犠牲になったと言われている。

 スーダンはかつてオサマ・ビン・ラーディンをかくまっていたため、米国から「テロ支援国家」に指定され、クリントン政権時代には巡航ミサイルを撃ち込まれたこともあった。米国の圧力の下、欧米系石油会社が撤退した後、主にスーダンの石油開発を請け負ったのは中国であった。スーダン政府はイランからの武器を購入しており、米国は南北内戦においては、南部の反政府勢力(当時)だった「スーダン人民解放軍(SPLA)」を支援した。

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「第一回 「何もかも足りない」世界で一番新しい独立国家」の著者

菅原 出

菅原 出(すがわら・いずる)

ジャーナリスト/国際政治アナリスト

アムステルダム大学政治社会学部国際関係学科卒。在蘭日系企業勤務、ジャーナリスト、東京財団リサーチフェロー、英国危機管理会社役員などを経て、現在、国際政治アナリスト

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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