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まず住民票を移す。そこから始まる漁業と教育と町の再生

被災地に入って365日、日本の復興を考える

2012年4月2日(月)

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 「雄勝の未来が日本の未来になる」というキャッチコピーを掲げて今、さまざまなプロジェクトを進めています。復興というよりは日本の未来のためにやっているという意識です。雄勝町というのは、宮城県石巻市の北東部にある町です。2005年に石巻市と合併しました。

 僕は東京に家族がいますが、もともと仙台出身なんです。それで震災後すぐに母と妹の安否確認のために、東北に向かいました。2人とも無事だったんですが、そのまま被災地に残って炊き出しをやったりしているうちに雄勝中学校の佐藤淳一校長先生に出会いました。学校図書を届けてくれないか、というところから雄勝中学校との関わりが始まりました。

 支援活動にあたっていると、いろんな場面に出合います。被災者の「公平」や「平等」ばかりを考えるあまり、現場に即した判断ができないでいる行政の態度に疑問を持つことも少なくありませんでした。そんな時、佐藤校長先生が目に涙をためて「子どもたちに腹いっぱいご飯を食べさせてあげたい」「震災によって子どもたちの夢をあきらめさせたくない」と語るのを見て、思いの深さに心を打たれました。その後は、なりふり構わず応援してここまできたという感じです。

 たまたま惣菜・仕出し屋をやっていた母と妹にも協力してもらって、自宅で100食分のおかずを作って持っていくことから始めて、民間企業にも協力していただきながら、給食が平常に戻るまで1カ月半の間、届け続けました。その後も給食のない日には炊き出しをし、子どもたちの部活のためにテニスコートを整備し、藤原和博先生(東京都杉並区立和田中学校前校長、大阪府知事特別顧問)にも入っていただいてサマースクールや出前授業をやったりして、雄勝中学校への支援を集中的に続けてきました。

寒村再生のモデルを雄勝から

 雄勝という町は人口の8割が流出してしまいまして、1000人を切っています。僕は、この町から人口が1000人を切っても成り立つ町のモデルを、言い換えれば、高齢化と過疎化と少子化が進んだどこにでもある港町であっても、町が成り立つというモデルをスタートしたい。たまたま縁のあったここから始めます。

 1つはこの雄勝中学校というものをベースにした、「教育」の町雄勝、もう1つは漁業をベースにした「食」の町の雄勝、というのを今進めています。

 さらにこの町は、雄勝石という硯石の産地で、伝統工芸が盛んです。子供たちの多くが太鼓をたたけたり、神楽が舞えたりと、非常に伝統豊かな伝統が脈々とつながっている町でもありますので、「伝統工芸」の継承という3つのくくりで今、町づくりに取り組んでいます。

 漁業については、今、雄勝町の漁師たちとともに合同会社「オーガッツ(OH! GUTS!)」という組織を作り、漁業の再起に向けて動いています。オーガッツの伊藤浩光代表と初めて会ったのは、昨年の3月下旬の頃でした。漁師の伊藤さんは、たまたま雄勝中学校のPTA会長もされていたんです。

雄勝町の漁師さんたちの作業風景

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