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世界に“周回遅れ”の再生可能エネルギー

東日本大震災を契機に導入機運高まる

2012年3月29日(木)

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 東京電力・福島第1原子力発電所の事故を契機に、エネルギー政策の抜本的な見直しがうたわれるようになって1年が経った。政府は今夏までに、エネルギー政策の基盤となる新たな「エネルギー基本計画」を発表する見通しだ。議論の真っ只中だが、確実に言えるのは、再生可能エネルギーの占める割合が今まで以上に大きくなるということだ。

 政府が、再エネの導入に大きく舵を切った。その傍証は、そこかしこにある。例えば、資源エネルギー庁の「総合資源エネルギー調査会」は2011年12月、エネルギー基本計画の策定に向けた論点整理を公表。再エネは、「開発・利用の最大限の加速化」と記されている。

 今年7月1日に施行する「固定価格買い取り制度」(FIT)の制度設計にも現れている。買い取り期間や価格といった肝になる条件を議論する「調達価格等算定委員会」は、3月6日に第1回会合を開催。各委員は「普及が見込める条件設定が基本」というスタンスを取った。FITは再エネの普及を後押しするための制度なのだから、法律の趣旨からすれば当然のこと。だが、エネ庁がこれまで、電力料金の上昇を意識してか、再エネの導入に及び腰だったことを勘案すれば大きな変化と言えるだろう。

 その変化は、風力発電についてのエネ庁がまとめた資料でも鮮明になっている。「再生可能エネルギー比率の高い国は、風力発電の比率が高く、半分程度。我が国が再エネの比率を高めるためには、スケールメリットの働きやすい風力導入拡大の真剣な検討が必要」とある。これまで一貫して「日本に風力の適地は少ない」としてきた慎重なスタンスを一変させた(図1)。

図1 青森県六ヶ所村にある日本風力開発の二又風力発電所

 政府だけでなく、地方でもエネルギー、特に再エネへの関心が急速に高まっている。被災した東北地方では、大半の自治体が政策や施政方針として、地産地消を含めた再エネの開発・普及を明記しているほどだ。

中国と欧州が再エネ導入を牽引

 ようやく重い腰を上げた日本を尻目に、世界ではすさまじい勢いで再エネの導入が進んでいる。2008年の発電電力量に占める再生可能エネルギーの割合は19%。その内訳は水力が16%、風力や太陽光といった水力以外の再エネは3%だった。ちなみに、日本の場合、再エネは9%しかない。しかも、そのうち8%が水力で、風力などその他の再エネは1%にとどまる。

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「世界に“周回遅れ”の再生可能エネルギー」の著者

山家 公雄

山家 公雄(やまか・きみお)

エネルギー戦略研究所所長

日本政策投資銀行でエネルギー、環境などの融資・調査を担当。2009年からエネルギー戦略研究所で再生可能エネルギ-、スマートグリッドなどを研究。中立的なエネルギー・シンクタンクを心がけている。

※このプロフィールは、著者が日経ビジネスオンラインに記事を最後に執筆した時点のものです。

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