• BPnet
  • ビジネス
  • IT
  • テクノロジー
  • 医療
  • 建設・不動産
  • TRENDY
  • WOMAN
  • ショッピング
  • 転職
  • ナショジオ
  • 日経電子版

被災地の最前線には楽しいことなんてない

「困っている人がいるのなら、いつでも駆けつけたい」――川上宗勇さん(曹洞宗の僧侶)

2012年4月3日(火)

  • TalknoteTalknote
  • チャットワークチャットワーク
  • Facebook messengerFacebook messenger
  • PocketPocket
  • YammerYammer

※ 灰色文字になっているものは会員限定機能となります

無料会員登録

close

 東日本大震災から1年。小さなことでいい、無理はしなくていい、できることで支援を続けよう。この連載では、1年たった今もなお被災地への支援活動を笑顔で続ける心優しき人たちを“心人(こころびと)”と呼ぶ。そんな彼らにスポットを当てることで、その活動を少しでもサポートしていければ幸いである。

 震災後、被災地に、日本はもちろん世界中から多くのボランティアが駆けつけた。彼ら・彼女らも、普段は仕事がある。家庭生活もあり、プライベートも大切である。それでも、身体を休めるべき休日を返上して、身銭を切って被災地に足を運ぶ。ガレキ撤去に泥かき、炊き出しにメンタルケア。本当に頭が下がる。心も身体も傷ついた被災者にとって、全国から駆けつけてくれたボランティアの存在は、どんなにありがたく、心強かったことか。

東京・台東区清川1丁目(最寄駅は南千住)にある永伝寺で副住職を務める川上宗勇さん。普段は眼光がシャープで、頼りがいがある雰囲気を醸している。だが、時折見せる屈託のない笑顔に癒される人が多そうだ。

 宮城や福島、岩手などの被災地に足を運ぶ人がここにもいる。4人目の熱き心人は、東京・浅草の永伝寺で副住職を務める、曹洞宗僧侶の川上宗勇(しゅうゆう)さんである。

 2011年3月11日、川上さんは永伝寺の裏にある自宅で寺務作業をしていた。当時中3だった息子さんは、試験中で自宅にいた。小6だったお嬢さんは、寺の目の前にある学校にいた。突然の大きな揺れに、奥様と息子さんは慌てて隣の公園へ避難した。

 川上さんは動ぜず部屋で揺れが収まるのを待っていたそうだ。揺れが収まるやいなや、寺の被害を確認した。灯篭が崩れ、池の水がずっと揺れていた――この光景を今でも鮮明に覚えているそうだ。幸い、お寺にもご自宅も大きな被害はなかった。お嬢さんも無事に帰宅した。

 ただ東北が大変なことになっていることをテレビで知った。その日のNHKの番組を全部録画した。

 東北にいる同期の修行仲間に連絡を入れたが、しばらく電話はつながらなかった。日がたつにつれて、ひとり、またひとりと無事を確認できた。しかし津波の被害が大きかった宮城県・石巻にいる青山英幸さんだけはいつまでたっても連絡がつかなかった。「もしや」の不安が川上さんや修行仲間の頭をよぎった。

災害ボランティアとして熱心に取り組んできた

 川上さんは、僧侶の顔とは別の顔も持つ。プライベートでは、災害ボランティアとして活動しているのだ。2004年の新潟・福島豪雨(7.13水害)や同年10月の豊岡水害、2007年7月の新潟県中越沖地震。いずれにもボランティアとして支援に駆けつけた。

 ボランティア活動に参加しようと思ったきっかけは、僧侶としての生き方が影響している。曹洞宗には布教・教化の3本柱――人権・環境・平和――がある。これを実践するため、修行仲間と共にボランティア活動を始めたそうだ。川上さんは「人と関わり、人から学ぶ。被災地(現場)に入らないと絶対に分からないことがある。被災者の皆さんに会って直接触れ合って教えられることがたくさんある」と話す。

コメント0

「震災支援活動は終わらせない!~熱き心人がつなぐ絆」のバックナンバー

一覧

日経ビジネスオンラインのトップページへ

記事のレビュー・コメント投稿機能は会員の方のみご利用いただけます

レビューを投稿する

この記事は参考になりましたか?
この記事をお薦めしますか?
読者レビューを見る

コメントを書く

コメント入力

コメント(0件)

ビジネストレンド

ビジネストレンド一覧

閉じる

いいねして最新記事をチェック

日経ビジネスオンライン

広告をスキップ

名言~日経ビジネス語録

現在の携帯電話は、昔の電話と比べて100倍豊かでしょう。クルマもきっとそうなります。

ジェンスン・フアン エヌビディア創設者兼CEO(最高経営責任者)